iFLYTEKは7月29日、次世代AIボイスレコーダー「VOITER SR302 Pro」の記者説明会および体験会を開催した。登壇した同社 Vice Presidentの趙翔氏は「AI技術の発展と基本活用」と題し、AIの歴史や中国国内での技術活用の状況、iFLYTEKにおけるAI活用、日本での展開製品などについて説明。本稿ではその内容の一部をお届けする。
中国でも戦国時代を迎えたLLM市場
iFLYTEKは1999年に中国で設立。2016年からコンシューマービジネスを立ち上げ、スマート翻訳機やスマートレコーダー、スマートディクショナリーペンなどのスマートハードウエア製品を取り扱っている。日本では2021年7月にAIライティングレコーダー「VOITER SR502J」を、翌年7月にはオフライン版AIライティングレコーダー「VOITER SR302 Pro」を発売した。
趙氏はまず、1956年に米国で開かれた「ダートマス会議」から始まるAIの歴史全体を振り返った。過去、大きく4回のAIブームがあったが、より大きな波となったのは2022年のChatGPTの登場だ。これにより、Google、Metaといった大手企業もAI市場や、LLM(大規模言語モデル)市場に参入し、今に至っている。
中国でも現在「100社以上がLLMの開発を行っている」と同氏は説明する。アリババ、バイトダンス、テンセント、バイドゥといった日本でも名の通った企業は軒並みLLM市場に参入しているのは周知の通りだ。iFLYTEKでも「iFLYTEK SPARK」というLLMを開発。音声認識、音声合成、機械翻訳、画像識別など各技術で「高い評価を得ている」(趙氏)という。