ダッソー・システムズとアシックスは7月25日、パリに「ASICS Personalization Studio(アシックスパーソナライゼーションスタジオ)」を設置し、パーソナライズされた中敷などのフットウェア製品をオンデマンドで作製する新サービスの実証実験をスタートしたことを発表した。
実証実験について
同サービスは、ダッソー・システムズが持つ「3DEXPERIENCEプラットフォーム(設計、製造、サービス、マーケティングにいたる開発プロセス全体に必要なプラットフォーム)」やバーチャルツインと、アシックスがこれまでスポーツで培ってきた知的技術を組み合わせることで、ユーザーの要求に応じて適切なタイミングで製品を提供できるプロセスを構築することを目指すもの。
今回の実証実験では、生産オペレーションのテストやユーザー満足度調査などを行い、実用化に向けて課題を検証していくという。
アシックスパーソナライゼーションスタジオの概要
アシックスパーソナライゼーションスタジオでは、顧客1人ひとりの足形に合致しながら使用目的や嗜好にもかなう個人に合わせた中敷を作製する。
この中敷は、3DEXPERIENCEプラットフォーム上で計測した足形データをもとにアシックス独自のモデリング技術により本来あるべき土踏まずの形状を予測し、弾性に優れた素材を使った高度な3Dプリント技術を活用して立体的かつ厚みのある格子構造を重ね合わせて製造することで、優れた通気性とやわらかさを持たせるという。
さらに、部位に応じて硬さを変えていくことで、足の負担軽減をはかるリカバリーや、パフォーマンス向上に必要な機能性を付加することを目指す。
2025年以降に同スタジオを日本国内に移送し実用化に向けた検証を重ね、将来的には、中敷以外のフットウエア製品への応用も検討していくとしている。
アシックスとダッソー・システムズは、今後、両社の連携を通じて、顧客に最適な価値を提供することで、健康的で豊かなライフスタイルの実現に貢献していきたい構え。