世界最大級のOSAT(半導体実装・最終検査受託)である台ASE Technologyは、同社の米国子会社で、半導体テストサービスプロバイダーであるISE Labsが、7月に米国カリフォルニア州サンノゼにシリコンバレーで2つ目となる施設を開設したことを発表した。既存の米国カリフォルニア州フリーモントの施設に、このサンノゼの新施設を合わせると、ISEの利用可能なR&Dラボとビジネススペースが2倍に拡張され、シリコンバレーでの同社の取り組みを強化につながるとともに、米国内の半導体サプライチェーンの強化に貢献することになるとしている。
これらのラボは、半導体製造におけるテストサービス、テストプログラム開発、信頼性テスト、バーンインテスト、環境テスト、機械テスト、障害解析、テスト・ハードウェア設計などを行っている。
サンノゼの新施設では、主に環境、機械、静電放電(ESD)、故障解析、バーンインなどの認定および信頼性プロセスが実施される。半導体デバイスの早期故障検出に用いられるISE Labsの高出力バーンインソリューションは、業界最大級かつ最高級のパフォーマンスを有していると同社では説明している。フリーモントの既存施設についても、自動テスト装置(ATE)テストプログラム開発、テストハードウェア設計、デバイス特性評価、ウェハプロービング、最終テスト、システムレベルテストなど、一連のテスト機能を拡張する予定だという。
ISE Labsの最高経営責任者(CEO)であるKenneth Hsiang氏は、「半導体製造サプライチェーンの米国への回帰が拡大するにつれ、我々の実績あるエンジニアリング専門知識に対する需要が高まっている。シリコンバレーの中心地に2つ目となる施設を建設し業務を拡大することは、顧客をサポートするために不可欠である」と述べている。
また、親会社であるASEのCEOであるTien Wu氏は、「ASEはシリコンバレーへの投資に全力で取り組んでいる。これは、この地域の半導体産業における地位の復活に貢献するとともに、米国の製造業者をより幅広くサポートするためである。北米最大の半導体テストサービスプロバイダーであるASEの子会社であるISE Labsは、世界で最も革新的なエレクトロニクスの開発を推進するASEの役割を前進させる上で不可欠な存在である」と述べている。