Microsoftは7月9日にWindows向けに月例のセキュリティ更新プログラム「KB5040442」をリリースした。この更新プログラムをインストールしたデバイスで、起動時にBitLocker回復画面が表示される問題が発生しているという。Microsoftはサポートページの「既知の問題」セクションにおいて、この問題の概要と回避策について解説している。
回復キーの入力で起動可能
BitLockerは、ストレージドライブを暗号化することによって、デバイスを紛失したり盗難された場合などに不正にデータを入手されたりすることを防ぐ機能である。ハードウェアの変更やファームウェアのアップグレード、TPM (Trusted Platform Module) の変更などを行った場合、起動時に自動的にBitLocker回復モードに入り、回復キーを入力しない限りはドライブにアクセスできなくなる。
Microsoftによれば、通常のWindowsの更新ではBitLocker回復画面は表示されないはずで、KB5040442のインストール後に表示されるのは予期しない現象だという。[設定] の [プライバシーとセキュリティ] > [デバイスの暗号化] で [デバイスの暗号化] の設定を有効にしている場合、この問題に直面する可能性が高くなるとのこと。
もし起動時にBitLocker回復画面が表示された場合は、回復キーを入力することでWindowsを正常に起動できるようになる。回復キーは、BitLocker回復画面ポータルにMicrosoftアカウントでログインして確認できる。
影響を受ける環境
この問題の影響を受けるとされているプラットフォームは以下のとおり。
- Windows 11 バージョン 23H2
- Windows 11 バージョン 22H2
- Windows 11 バージョン 21H2
- Windows 10 バージョン 23H2
- Windows 10 バージョン 22H2
- Windows 10 バージョン 21H2
- Windows Server 2022
- Windows Server 2019
- Windows Server 2016
- Windows Server 2012 R2
- Windows Server 2012
- Windows Server 2008 R2
- Windows Server 2008
Microsoftは現在、この問題について調査中であり、根本的な対策が利用可能になったら更新プログラムが提供される予定だという。