Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は、同社の2000V SiCモジュールが、ダイヘンの系統用蓄電池向けユニット型パワーコンディショナー(パワコン)に採用されたことを発表した。
太陽光をはじめとする再生可能エネルギーの普及拡大には、系統用蓄電池やそこに接続するパワコンが必要だが、それらの発送電や蓄電の効率を高めることを目的に、高電圧化に対するニーズが高まりを見せているという。また、蓄電池システムの大規模化により、立地の確保や工事コストの低減も求められるようになってきているという。
そうした課題を踏まえてダイヘンが2024年3月に市場投入した系統用蓄電池向けユニット型パワコンは、1500Vで蓄電池に接続することを可能とした製品で、高電圧化により大容量蓄電池設備に対応可能となったことから、従来ソリューション比で系統用蓄電池の設置面積を40%削減することができるようになったという。
同パワコンの1500V対応に貢献したのが、インフィニオンの62mm CoolSiC MOSFET 2000Vモジュール「FF3MR20KM1H」だという。同製品は、高耐圧・低損失、高い電力密度を可能にするSiCの特性に加え、M1H型トレンチテクノロジーを採用することで、ゲート駆動電圧範囲が上がり、ゲート電圧スパイクに対する高い堅牢性および信頼性を実現しているのが特長だという。
また2000Vクラス製品の採用により、よりシンプルなインバータ回路を構成することに成功したとするほか、62mmパッケージにより、システムの小型化も実現したとしている。