SCREENホールディングスと大阪大学(阪大)は、半導体分野および新規研究開発分野における中長期的な研究開発を強化し、事業成長に貢献するイノベーションを共創することを目的として、7月1日より阪大 吹田キャンパス内に「SCREEN未来協働研究所」を開設したことを発表した。

次世代の半導体人材育成を目指し共同研究拠点を設置

近年ではデジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)、生成AIなどの技術領域における進歩に伴い、半導体デバイスの微細化および複雑化が加速している。そうした高度化する半導体のプロセス開発においては、ナノスケールでの物理現象の解明や、それを制御する技術が求められているという。

SCREENと阪大はこれまで、微細化・複雑化する半導体製造技術やライフサイエンスなど多分野の基盤技術において、個別のテーマで共に開発・研究を進めていた。そして今般さらなる連携強化を目指し、阪大 吹田キャンパス内に協働研究所を開設するに至ったとする。

同研究所では、両者がこれまで進めてきた共同研究をより深化させて中長期にわたって連携・展開することで、シミュレーションと実験の融合による先端プロセスの開発を推進するとのこと。また新規研究開発テーマにおいても、阪大による研究とSCREENの事業戦略を結びつけることで、新技術の創出と社会実装を目指すという。さらに、両者の協働研究所を通じた人材育成を進めることで、専門性の高い若手人材を育て、産学連携のさらなる強化を図るとした。

両者の研究者たちが集い未来に向けた研究に注力

なおSCREEN未来協働研究所は、2024年7月1日から2027年6月30日までの3年間にわたって設置される予定で、阪大からは大学院工学研究科の芝原正彦教授(機械工学専攻)、有馬健太教授(物理学系専攻)らが、SCREENからは中西英俊特任教授(SCREEN OB・非常勤)、真田雅和特任准教授(常勤)らが研究開発に従事するとしている。

今回の協働研究所設置にあたり、SCREEN 常務執行役員 技術戦略本部の吉岡正喜本部長は「産学連携により技術をつなぎ、社会課題の解決と持続可能な未来を実現します。また産学連携を深め、未来のイノベーションの基盤となる若手人材を育成します」とのコメントを残している。