米Googleは7月18日(現地時間)、短縮URLサービス「Google URL Shortener」を2025年8月に完全に停止すると発表した。終了後は「goo.gl」リンクで作成した短縮URLのリダイレクトが機能しなくなる。

短縮URLは、WebのURLを短く表記するもので、Twitterの投稿が140文字に制限されていた頃にSNSやテキストメッセージなどで利用が広がった。Bitly、TinyURL、Rebrandly、Ow.lyなど複数の短縮URLサービスが登場し、Twitterも「t.co」ドメインで短縮URLを提供した。Google URL Shorter(短縮ドメイン:goo.gl)もその1つである。

短縮URLサービスは、一種のリダイレクトサービスである。スペースの節約のほか、リンクの見栄えの向上、トラッキング機能、カスタムドメインによるブランディングなどに活用されている。一方で、サービス提供者に依存した機能のため、サービスの終了と共にそのサービスで作成した短縮URLのリンクが機能しなくなることがある。

Googleは2009年12月にGoogle URL Shortenerを開始した。ユーザーはGoogleアカウントで、過去に短縮したURLの一覧にアクセスでき、様々なデータ解析も利用できた。セキュリティ面でもGmailと同じフィルタリング技術によるスパム検出を導入しており、信頼性も高かった。ところが、Googleは2018年4月に、短縮URLサービスが数多く登場して市場が安定的に広がってきたことを理由に、Google URL Shortenerを段階的に終了させる計画を明らかにした。

第1段階として、2018年4月に新規ユーザーの受け付けを停止し、2019年3月に既存ユーザー向けのサービスを終了したが、作成済みの短縮URLのリダイレクトは提供されていた。

完全終了までの準備として、2024年8月23日から、既存のgoo.glリンクを開いた際、ターゲットURLに移動する前に間もなくリンクが機能しなくなることを通知するページが一定の割合で表示されるようになる。通知の表示頻度は、サービス終了日が近づくにつれて増加する。この通知ページの影響で、他の302リダイレクトを使っている場合など、リダイレクトフローが適切に完了しない可能性があるので注意が必要である。2025年8月25日以降は、全てのリンクで404エラーが表示される。