韓Samsung Electronicsは7月5日、2024年第2四半期(4〜6月期)の決算速報値を発表した。
それによると、売上高は前年同期比23%増の74兆ウォン、営業利益は同16倍の10兆4000億ウォンとなったという。2023年に大きな損失を計上した半導体事業の好転が業績向上の原動力となったとみられている。この各事業別の業績については、7月31日に決算発表にて公開される予定となっている。
韓国の半導体業界関係者によると、今回のSamsungの業績回復はデータセンターやAI関連企業からの需要の高まりを受けてメモリ市場が回復していることを反映したものだとみられるという。
TrendForceの調査によると、2023年における同社のDRAMシェアは46.8%、NANDのシェアは32.4%で、いずれもトップとなっている。しかし、同社はメモリ事業で多くの問題を抱えていると言われている。特にAI向けで需要が高まっているHBMに関しては、2024年分がすでに完売したとしているが、シェアトップはSK hynixでSamsungは出遅れている。この挽回のために、半導体ならびにAI技術者を大量募集している模様である。
また、Samsung Electronicsの労働組合は、半導体部門への成果給ゼロ査定などに伴う賃金紛争で、史上2回目のストライキを7月8日から3日間実施することを計画。このストライキには、重要な半導体工場の従業員を含む2万8000人以上の組合員が参加する予定だが、このストライキの詳細については、7月7日時点ではまだ不明となっている。