RPA(Robotic Process Automation)プラットフォーム開発企業UiPathは現地時間7月2日、同日よりロンドンで開催されている「UiPath on Tour London: AI at Workサミット」で「UiPath Business Automation Platform」に組み込む新しい生成AI機能の発表を行った。
「UiPath on Tour London: AI at Workサミット」で新しいAI機能を発表
「UiPath on Tour London: AI at Workサミット」は、同社が自動化とAIの専門家を集うイベントで世界各地で開催されている。今回ロンドンで開催されたイベントでは、同社が「UiPath Business Automation Platform」で利用できる複数の新しいAI機能の発表を行った。公開された新機能は、開発者向けに強化された「UiPath Autopilot」とMicrosoft Teams内でUiPathを利用できるプラグイン及び「Copilot for Microsoft 365」との統合機能、強化された生成AIによるIDP(intelligent document processing:AI・RPAによるドキュメント自動化処理)機能やアクティビティ、フォーム入力をサポートする「インテリジェント UI フォーム処理機能」など、複数にわたる。詳細はWebサイトで確認できる。
開発者向けの新機能「UiPath Autopilot for Developers」とテスト担当者向けの「UiPath Autopilot for testers」
発表された機能の中でも注目したいのが、開発者向けにAI機能を強化した「UiPath Autopilot」を実装した「UiPath Autopilot for Developers」と「UiPath Autopilot for testers」の2つのサービス。「UiPath Autopilot for Developers」はプロンプトによるワークフローの作成からコードの自動生成を行うプログラマー向けの機能で、「UiPath Autopilot for testers」はコードの分析・評価などの品質チェックやテストの設計と自動化、インサイトをもたらす提案を行うテスト担当者向きの機能となる。
強化された生成AIによるIDP機能の中では、6月に発表された文書抽出用LLM「DocPath」、コミュニケーションを分析用の「UiPath Communications Mining」向けLLM「CommPath」が使用可能になる他、トレーニングの労力を80%削減するアクティブラーニング機能や抽出データの「セカンドオピニオン」を提案し、検証作業を軽減する生成AI検証機能などが追加されるという。
そのほか、自動化タスクを簡素化するための生成AIを活用した複数の機能をサポート、コンテンツ生成、PII(Personally Identifiable Information:個人識別用情報)フィルタリング、要約、翻訳などの機能を提供。データ入力をサポートする「インテリジェント UI フォーム処理機能」では、UiPath特化型AIと「Clipboard AI」を活用してフォーム入力やフォームからデータを読み取るフォームコピーの機能が利用できる。
すべての機能は、AIからのデータ保護システム「UiPath AI Trust Layer」が使用されるため、セキュリティ面でも安心して利用できるという。上記以外の機能の詳細はWebサイトで確認できる。