バッファローは7月3日、中小企業の会社員106人を対象に実施した「業務用PCの社内利用におけるWi-Fi接続利用実態調査」の結果を公表した。持ち運び時に約半数が「ネットワークへのつながりにくさ」を感じており、ネットワークにつながりにくい場合の対処は「Wi-Fiのつなぎ直し」が最多となった。
このレポートは、勤務先で業務用ノートパソコンをWi-Fi接続で使用している中小企業(従業員数100人以上〜300人未満)の会社員106人を対象に、5月20日〜21日の期間、リサピーの企画により実施したインターネット調査の結果に基づく。
自社内でWi-Fi接続して使用している業務用PCを一日にどれくらい持ち運ぶかという質問に対し、「5回以上」が12.3%、「3回~4回」が16.0%、「1回~2回」が36.8%。
Wi-Fiに接続して使用している業務用PCを持ち運ぶ場面を尋ねると、会議や打ち合わせ(対面)が80.6%、会議や打ち合わせ(オンライン)が63.9%、他の社員に業務を教わる/教えるが33.3%、休憩スペースでの作業やブレインストーミングが30.6%、フリーアドレスのためが23.6%であった。
そのほかの場面を自由回答で尋ねると、「お客様来店時」や「複数ある事務所間の移動」「設備点検の記録のため」「セミナー投影のため」「メンバー限定した打ち合わせの際」などの声があった。
業務用PCのWi-Fi接続使用の開始当時と比べ、自社内でWi-Fiに接続し使用している業務用PCを持ち運んで使用する頻度は増えているか質問したところ、「かなり増えた」が16.0%、「やや増えた」が31.9%。
「かなり増えた」「やや増えた」という人に、自社内でWi-Fiに接続し使用している業務用PCを持ち運んで使用する頻度が増えたのは、いつ頃からだと思うか尋ねると、「3年~4年前(コロナ禍)」が48.5%、「5年~6年前」が21.2%であった。また、そのきっかけは、「オンライン会議の増加」が69.7%、「DXでPCを使った業務が増加した」が45.5%、「オフィスの移転」が42.4%であった。
自社内でWi-Fi接続した業務用PCを持ち運んで使用する際、ネットワークへのつながりにくさを感じたことがあるか質問すると、「かなりある」が14.1%、「ややある」が33.0%。
どのような場面で感じるか聞くと、「特定の場所や部屋に移動したとき」が64.0%、「複数のデバイスが同時にネットワークを使用しているとき」が48.0%、「オンライン会議など特定の作業をするとき」が44.0%となった。そのほか、「社内ネットワークへの認証処理時につながりにくい」や「社内の大人数が参加するオンライン会議の時」などの声もあった。
その時の対応方法を聞くと、「Wi-Fiをつなぎ直した」が62.0%、「場所を変えた」が38.0%、「有線接続に切り替えた」が34.0%であった。
今回の調査では、生産性向上のための業務用PCの持ち運び利用が、ネットワークの問題で妨げられている課題が明らかとなった。働き方の多様化やオンライン会議の増加により、企業内でのWi-Fi環境の整備は急務となっている。
Wi-Fiが隅々まで届くように構築できているか、PCを持って会議室に移動した際などに、より電波状況が良いアクセスポイントに接続を切り替える機能(ローミング支援機能など)に対応しているかなど、現在の働き方に適したネットワーク環境になっているか見直すことも重要だと同社は指摘している。