TSMCの2nmプロセス対応工場について、本社近くの新竹県宝山郷(建設完了)および台湾南部の高雄市楠梓区(建設中)に加え、台南市の南部科学園区でも計画されており、最終的には8つのファブで対応する可能性があるとする台湾半導体業界関係者の話を台湾メディアの経済日報が報じている

TSMCの2nmプロセスの初期生産能力分はすでにAppleが確保しているとされるが、Apple以外の顧客からもAI向けを中心に需要が予想以上に強いことを踏まえたもので、それに伴い、2025年の設備投資も前年比で12.5%~14.3%増となる320億~360億ドルに増額される見込みだという。

TSMCは2024年4月に開催した決算説明会にて、設備投資と生産能力について長期的な需要を基に計画しており、2024年の設備投資額を280億~320億ドルの予定としていたが、2nmをはじめとする最先端プロセスに関連する研究開発の継続的な増加と、その後の2nmに対する予想を上回る需要により、設備投資を増額する模様である。

なお、竹科宝山の第1工場にはすでに2024年4月に2nm量産用設備が搬入されているほか、高雄工場も早ければ2025年第3四半期に設備が搬入される予定。南部科学園区については、2025年末〜2026年に量産を開始すると予想されているほか、次世代のA14(1.4nmプロセス)工場については、まずは中部科学園区に建設されるものとみられている。