リコージャパンは6月28日、はたらく人に寄り添うAIソリューション「RICOH デジタルバディ」および「RICOH Chatbot Service デジタルバディ」の提供を開始することを発表した。働く人にとっての仕事のバディ(相棒)のように業務遂行を支援することを目的とする。
ソリューション概要
RICOH デジタルバディとRICOH Chatbot Service デジタルバディは、「お客様の要望にあった提案内容を知りたい」や「機械の誤操作が原因のヒヤリハット事例を知りたい」といった利用者の質問に対し、生成AIが企業内のナレッジを活用して回答を作成する。
まるで社内の業務に熟達した社員(バディ)が手助けしているかのように、質問者の業務遂行を支援するとのことだ。同ソリューションはRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)を活用しており、AIと社内情報を連携してナレッジ活用を推進する。
RICOH デジタルバディ
RICOH デジタルバディは社内ナレッジの有効活用により、業務の効率化や生産性向上を支援する生成AIソリューション。ユーザーが社内のデータに関する質問を入力すると、AIがユーザーの質問の意図を推測。登録されたデータから回答を作成する。回答の元になる情報は、規定や過去事例、業務報告書といった既存ドキュメントをアップロードして連携可能。
アップロードする情報は用途に応じて登録できるため、経理業務の問い合わせ対応や営業支援など、さまざまな業務に合わせて活用できるという。また、ユーザー課金制ではないため、利用者数の制約がなく1つの契約で複数の部門へ導入できる。
また、個人やグループごとに利用範囲を制御可能で、個人や部門ごとに許可された範囲での利用とすることで、情報の漏洩を防止する。個別のカスタマイズにも対応。RICOH デジタルバディをベースに、よりユーザーの要望に合わせたRAGの提案にも対応する。オンプレミス環境やプライベートクラウドでの構築、既存データベースとの連携、長文読解・多言語対応などに強いLLMへの切替などが可能だとしている。
RICOH Chatbot Service デジタルバディ
RICOH Chatbot Service デジタルバディは、問い合わせ対応業務を効率化するAI活用型のチャットボットサービス。RAGを活用することで、社内文書などの既存ドキュメントの情報を活用して回答を作成する。
情報が記載されたファイルをチャットボットにインポートするだけで、生成AIがファイルのデータをもとに回答を作成する。一般のチャットボット運用に必要なQ&Aの作成が不要で、Q&Aの別途作成やメンテナンスの作業時間削減が見込める。
ファイルはPDF形式で1000ファイルまで登録でき、複数の部門や業務で利用可能。また、情報がアップデートされたPDFファイルをインポートするだけで情報を更新できる。ユーザーの質問内容から適切な回答を判断できない場合は、AIがチャットで再度質問を投げ返す。