STMicroelectronicsは、eSIM(組み込みSIM)のIoTへの導入向けて2023年5月に公開されたGSMA規格「SGP.32」に適合したeSIM製品「ST4SIM-300」を発表した。

eSIM for IoT(SGP.32)は、既存のeSIM M2MやeSIM Consumer規格とは異なり、現在のIoT導入ニーズに合わせて策定されたもので、同製品ではリモートSIMプロビジョニング(RSP)の自動化の強化、多数のIoT機器のSIMプロファイルの簡単な管理、物理的なSIMカード交換を不要にするネットワークプロバイダのリモート切り替えといった機能をサポートしているという。

また、同社のEAL6+認証済みセキュアマイクロコントローラも搭載されているほか、GSMA IoT SAFEアプレットに対応しているため、エンド・ツー・エンド通信にセキュアエレメント機能を簡単に追加できるともしている。加えて同社では、IoT機器開発者向けに、拡張性に優れたセキュリティを設計でサポートするともしている。

さらに、最新の5G規格に準拠しており、ユーザインタフェースが限られた機器の導入や、低消費電力広域ネットワーク(LPWAN)対応機器の導入を簡略化することも可能だとしている。

なお、同製品は現在サンプル出荷中で、スマートメータやGPSトラッカ、アセットモニタ、リモートセンサ、ウェアラブル医療機器など、幅広いIoT機器に最適なWLCSPパッケージをはじめとする各種フォームファクタで提供するとしている。

  • GSMA規格「SGP.32」に適合したeSIM製品「ST4SIM-300」

    GSMA規格「SGP.32」に適合したeSIM製品「ST4SIM-300」のパッケージ (提供:STMicroelectronics)