tuthor=杉山貴章
SUSEはこのほど、「SUSE Unveils AI Strategy and Solutions with Early Access Program, to Foster Open, Compliant, and Secure Gen AI for Enterprises」において、オープンでセキュアなエンタープライズグレードの生成AIソリューションとして「SUSE AI」を発表した。同社は、企業がオンプレミスまたはクラウド上で大規模言語モデル(LLM)を使用した独自の生成AIサービスを運用できるようにし、ベンダーやLLMに依存しないプラットフォームの提供を目指すという。
2024年後半にリリース予定の「SUSE AI Solutions」
SUSEのAI戦略の核となるのが「SUSE AI Solutions」だ。これは、企業に対して、セキュアでベンダーやLLMに依存しない、モジュール式の生成AIプラットフォームを提供するもの。SUSEが提供しているSUSE Linux、Rancher Prime Kubernetes management、およびNeuVector Primeをベースとして構築されており、企業はセキュアかつでプライベートな環境でデータフローを制御することができる点が強み。
現在の生成AIソリューションには、機密情報や著作権で保護されたコンテンツなどの取り扱いに絡むさまざまなリスクが潜んでおり、企業はAIイノベーションとのバランスを取るのに苦労している。SUSE AI Solutionsでは、ミッションクリティカルなデータをより適切に監視することで、生成AIの可能性を最大限に活用できるとされている。
SUSE AI Solutionsは2024年後半にリリース予定となっている。
SUSE AI早期アクセスプログラム
SUSE AIの発表に伴って、SUSEではエンタープライズセクターでセキュアなオープンソース生成AIの導入を促進する共同プログラム「SUSE AI早期アクセスプログラム」を開始した。このプログラムでは、顧客とパートナーをSUSEの生成AIエキスパートと結びつけることで、共同でSUSE AI Solutionsの将来の方向性を形作っていくという。
SUSE AI早期アクセスプログラムの顧客は、SUSE AI Solutionsの最新ビルドにアクセスできるほか、SUSEの専門家から、コンサルティングやテクニカルサポートを受けることができる。
プレスリリースでは、SUSEのAIは「人間中心のAI」と強調されている。SUSE AIでは、人間を中心に据え、人間の才能とともにAIの能力を最大限に引き出すことを目指しているという。SUSEでは、次の特設ページにおいてSUSE AIの詳細を説明している。