リブ・コンサルティングは6月26日、2月に日本の大企業の課長職以上の方を対象に、また4月に日本の中堅・中小企業の課長職から経営者の方を対象に行った、生成AIの利用実態に係る調査の比較結果を発表した。大企業、中堅・中小企業における2回の調査結果を比較することで、企業規模の視点から生成AIに対する実態の差異を確認することを目的としている。
大企業と中小企業の生成AIの利用状況
最初に「生成AIの利用状況」を聞いた質問では、現時点で「日常的(週数回以上)に生成AIを利用している」と回答した人は、大企業の課長職以上が41.1%、中堅・中小企業の課長職から経営者が9.8%となり、約2倍の差となった。
さらに「ほぼ毎日利用している」という回答では、大企業の課長職以上が10.5%、中堅・中小企業の課長職から経営者が1.3%と差はさらに拡大している。
また成果実感に関しても、現時点で「成果を実感している」は、大企業の課長職以上が22.8%である一方で、中堅・中小企業の課長職から経営者が10.9%と、約2倍の差となっている。
生成AIの導入ハードルは「使用方法のノウハウが不足している」
生成AIの導入ハードルについて聞いた質問では、「使用方法のノウハウが不足している」という声が大企業の課長職以上でトップの43.1%、中堅・中小企業の課長職から経営者でも38.6%と上位と、傾向が似る結果となった。
一方の「セキュリティ面で課題がある」という課題については、大企業の課長職以上の33.1%で第2位となったのに対して、中堅・中小企業の課長職から経営者では17.5%と両者に差がある。
「生成AIに係る教育」については、「すでに生成AIに係る教育を実施している」と回答した人は、大企業の課長職以上が28.7%、中堅・中小企業の課長職から経営者の6.6%と、約4倍の差がつく結果となっている。