ルネサス エレクトロニクスは6月20日付でGaNパワー半導体を手掛けるTransphormの買収を完了したことを発表した。
ルネサスによるTransphorm買収は2024年1月に発表され、規制当局の承認などが進められてきた。買収額は約3億3900万ドル(1ドル160円換算で約542億円)としている。
近年、ルネサスはパワー半導体に注力しており、2024年4月には甲府工場にて300mmパワー半導体ラインを立ち上げたほか、高崎工場には6インチSiCラインの設置を進めており、2025年からの生産を計画しており、WolfspeedとSiCウェハ供給に関する10年間の長期契約も締結しており、今回の買収完了に伴い、そこにGaN製品も加わることとなる。
なお、今回の買収完了に併せる形で、そうしたGaN製品とルネサスのプロセッサやアナログ半導体などを組み合わせたソリューション「ウィニング・コンビネーション」として15種類の提供を開始したとしており、その中には、「2輪EV車用500Wオンボードバッテリチャージャ」や「3-in-1電気自動車ユニット(インバータ、オンボードチャージャ、DC/DCコンバータ)」など車載グレードGaN技術を活用したものも含まれている。