NTTデータ先端技術は6月24日、デジタルエクスペリエンスプラットフォーム「Sitecore」において、生成AIなど最新技術との連携を試用できるPoC(Proof of Concept:概念実証)サービスを提供開始することを発表した。
このサービスでは、SitecoreソリューションとNTTデータ先端技術が持つビッグデータ分析や生成AI活用、セキュリティなどの技術アセットを組み合わせた、PoCの設計および環境構築を提供するという。これにより、利用者独自のビジネスニーズに応じカスタマイズされたSitecoreソリューションを試せるようになる。ビジネス成長と顧客体験(CX)向上のための最初の導入ステップを支援する。
Sitecore PoCサービスの概要
Sitecore PoCサービスは、Sitecoreと利用者の要望に応じた最新技術を組み合わせて試せるサービス。PoC実施の環境から各ソリューションのカスタマイズまでをNTTデータ先端技術が支援する。体験の中で生まれた新たなアイデアの実現も支援するという。
同サービスではまず、利用者からLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)向上のための施策や要望をヒアリングし、PoCの実施範囲や実施するソリューションなどを選定する。次に検討結果を踏まえてNTTデータ先端技術がPoC環境を構築し、プロトタイプを開発。プロトタイプを試用した利用者のフィードバック内容をプロトタイプへ反映し、評価を繰り返すことで本番への導入に向けてブラッシュアップする。
Sitecore PoCサービスのユースケース
Sitecore Searchと生成AIの組み合わせによる検索の高度化では、Sitecore Searchと生成AIを組み合わせることで生成AIの学習範囲外まで検索範囲を拡張し、より正確な情報を返すよう調整する。
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は生成AIに引き渡すプロンプトを他サービスで生成することで、生成AIが回答しにくいドメインに特化した質問などに対し回答の精度を上げる手法として注目される。RAGと連携させるサービスであるSitecore Searchを利用することで、開発したサイトに特化したチャットボットや検索エンジンを実装できるようになるという。
生成AIを活用したコンテンツ制作では、既存コンテンツを生成AIに学習させることで、ヘッドラインテキストからWebサイトのファーストビューとなるヒーローイメージなど、効果的なコンテンツを生成できるようになる。画像からWebサイトのワイヤフレームを生成することも可能なため、ワイヤフレームに合わせたSitecoreコンポーネントを生成可能。