米OpenAIは6月21日(現地時間)、米Rocksetの買収を発表した。Rocksetは、リアルタイムの検索と分析を可能にするサーバーレスエンジンを提供する。OpenAIはRocksetの技術を統合し、製品全体の検索インフラを強化する。買収額など合意の詳細は明らかにしていない。
Rocksetは2016年にカリフォルニア州パロアルトに設立された。クラウドを最大限に活用した検索・分析データベースを開発し、データをリアルタイムでインデックス化して即座に高速なクエリ処理を可能にする。クラウドネイティブな設計により、需要に応じて柔軟にスケールし、構造化、半構造化、非構造化データを含む多様なデータソースに対応。データ駆動型アプリケーションが直面するデータインフラの複雑さを緩和する。
あらゆる産業でAIアプリケーションの導入が進む一方で、基盤となるインフラの課題は変わらず残されている。RocksetのCEO、ヴェンカト・ヴェンカタラマニ(Venkat Venkataramani)氏は「Rocksetのような高度な検索インフラは、AIアプリケーションをより強力で有用なものにするでしょう」と述べている。OpenAIのCOO、ブラッド・ライトキャップ氏は「Rocksetのインフラストラクチャは、企業がデータを実用的なインテリジェンスに変換するのに役立つ」としている。
RocksetのチームはOpenAIに統合され、AIアプリケーションが抱えるデータベースの問題の解決に取り組む。当面Rocksetの既存顧客への影響はなく、OpenAIへの統合の進捗に応じて、徐々にRocksetから移行を進めていく予定である。