リクルートマネジメントソリューションズは6月20日、従業員規模が50人以上の企業に勤める25歳~59歳の正社員を対象に実施した「働く人の本音調査2024」の結果第1弾を公開した。現在の年収に満足している人はわずか27.2%、一方で満足していない割合は45.2%であった。
今の年収に満足している人は3割以下
同調査は、働く人たちがマネジメントについてどのような希望を持ち、マネジメントの実態をどのように捉えているのか広く質問したもの。第1回は、働く上での「お金・機会・人間関係」にまつわる分析結果をまとめている。
その結果、仕事や会社に対する考えの中で、今の年収にある程度満足している人が全体の3割に満たない27.2%であることが明らかになった。一方で、満足していない人は45.2%におよんだ。また、年収が比較的高いと考えられる50代であっても、現在の年収に満足している人はわずか29.2%であった。
次に、人事評価において給料と仕事の機会のどちらを重視する人が多いのか、また実態として人事評価が給料と機会のどちらに反映されている場合が多いのかを調査すると、75.0%もの人が「人事評価は、機会よりも給料に反映してほしい」と希望していた。
実態として人事評価が給料に反映されていると回答した人は全体の51.3%に留まり、人事評価に対する希望と実態に乖離がある人が少なからずいた。
給料と仕事の機会だけでなく、他の質問項目においても、希望と実態が合致している人たちはワーク・エンゲージメントが統計的に有意に高いことがわかった。それに伴い、人事評価を機会よりも給料に反映する会社の方が、ワーク・エンゲージメントが高い従業員の割合が大きいと考えられる。
回答者の給料に対する不満は根強い
10種類のモチベーション・リソースのうちの上位3位までを割り出したところ、金銭(38.6%)よりも、安定(46.4%)や統率(41.9%)や注目(40.3%)の方が高い数値になった。
回答者が特別金銭を重視しているわけではなく、金銭以上にこれらの要素でモチベーションを掻き立てられる人が多いにも関わらず、年収に満足している人が3割未満で、人事評価を機会より給料に反映してほしいと望む人が多いということは、回答者の給料に対する不満は根強いとリクルートマネジメントソリューションズはみている。
人間関係に関する項目を肯定した群と否定した群のワーク・エンゲージメントスコアの平均値の違いを分析すると、今の会社に、仕事とは関係のない共通の話題・趣味のことで一緒に盛り上がれる上司・同僚がいる人、キャリアについて何でも相談できる上司・同僚がいる人は、そうでない人よりも、ワーク・エンゲージメントスコアが明確に高いことが読み取れる結果となった。