ミネベアミツミグループのミツミ電機は6月19日、AC/DCフライバック電源向け2次側同期整流制御IC「MM4069」を発表した。

同製品は、カーボンニュートラルに向けて電子機器の電力効率向上が求められるようになってきており、AC/DC電源においても、比較的容易に高効率化を実現できる2次側同期整流方式の採用が増加していることを受けて開発されたもの。高速動作を主な特長とし、従来のPWM(Pulse Width Modulation)制御方式に加えて、スイッチング周波数の高いACF(Active Clamp Flyback)制御方式にも対応。また、高速ターンオフ/オン機能により、ボディダイオード整流期間の発生による導通損失を抑制し、スイッチング周波数が高い電源に対しても効果的な制御が可能になるという。

さらに、内蔵しているサーマル検出機能により、同期整流周辺回路のオープン/ショート時などでMOSFETの発熱が継続した場合、1次側保護機能で電源を停止させることが可能ともしている。

なお同製品は2024年8月より量産を開始する予定で、生産量は月産100万個を予定。サンプル価格は100円(税別)としているほか、同社では、整流用ダイオードと置き換えることによる効率改善効果の確認などもできるようにMOSFETとIC周辺部品を実装できる評価基板を用意しているとしている。

  • MM4069

    MM4069のパッケージ外観 (出所:ミネベアミツミ)