ベクトルは6月19日、3月からグループ会社として企業の最新ITソリューションの開発から導入、運用支援を行う「株式会社オフショアカンパニー」を設立したことを発表した。
新会社設立の背景
現在、日本は慢性的なエンジニア不足に直面しており、特に中小企業は日本の全企業数のうち、99.7%(中小企業基盤整備機構)を占め、日本経済の根底を支えているにも関わらず、社内のナレッジ不足やIT人材不足により、システム開発が思うようには進まない事例が続出している。
そのため、海外エンジニアに開発を依頼し、コスト面を抑えるオフショア開発は普及してきていたが、マネジメントや品質担保に課題が多いのが現状となっている。このようなシステム開発における人材不足や失敗は企業や経営者のIT投資への意欲を減退させ国内のデジタル化を阻む課題となっているという。
ベクトルではこれまで、PR・マーケティングソリューションの提供によりあらゆる企業のコミュニケーション課題解決を統合的にサポートしてきたが、このような背景を受けて、生成AIをはじめとする最先端ITソリューションの導入支援事業に参入し、企業の売り上げ拡大に貢献するBX(ビジネストランスフォーメーション)をサポートすることを決めたという。
各業界、分野に精通したプロチームの編成を行うことにより、デジタル技術を駆使した新規プロダクトの開発、既存システムの改修、ITガバナンスの強化、生成AIを含む最新テクノロジーの導入など、多岐にわたるニーズに対応することを目指す。
これまでのPRやデジタルマーケティングで培った売上にコミットするノウハウと圧倒的な開発リソースにより、企業に持続可能な成長と競争力の向上をもたらし、デジタル化の足かせを解消する強力な解決策を提供するという。
事業概要
新会社で取り組む事業としては、「開発支援(生成AI開発の体制についても完備)」「開発エージェント」「デジタルコンサルティングサービス」「マーケティング基盤の構築、導入、活用支援」という4点が挙げられている。
開発支援(生成AI開発の体制についても完備)
クライアント企業が求める要望に合わせた体制構築が可能。また、オフショア、ニアショアエンジニア含めて国内外に1000人以上のエンジニアを常時有しているため、高品質でありながらコストパフォーマンスに優れた開発を実現できる。
また近年の生成AI活用の高まりを受けて生成AIを企業に導入するまでの企画・PoC・開発・運用まで一気通貫で支援するサービスについても充実した体制を整えているという。
開発エージェント
クライアント企業の拠点・オフィスに当社エンジニアが常駐する。オフィス内でエンジニアが常時開発を支援するため、最も即応性が高いプランとなっている。
ビジネスサイドを理解したCTOクラスのエンジニアも多数在籍しているため経営層の右腕として企業のITソリューション全般の課題の解決が可能。
デジタルコンサルティングサービス
サービスの企画設計からデザイン、開発、運用までをワンストップで提供する。また同社の開発は、依頼時に要件定義やRFP(提案依頼書)がない場合でも対応が可能。
開発PMが準委任型コンサルティングで要件定義を行ってから、開発を進行する。
マーケティング基盤の構築、導入、活用支援
顧客データ取得、管理、利活用やMA/CRMの導入、活用、基幹システムなどとのデータ連携など大規模開発のノウハウや技術力をもとに着実な開発プロセスを提供する。