生成AI(人工知能)を業務に活用しようとする動きが、業界・業種問わず広がっている。例えば、セブンイレブンでは、生成AIを活用し商品企画の期間を10分の1に短縮し、パナソニックでは、電気シェーバーのモーター設計に生成AIを活用している。
筆者も普段の業務で生成AIを使っており、企画立案のアドバイスをもらったり、原稿の誤字脱字などをチェックしてもらったりしている。明確な数字は算出できないが、生成AIにより業務効率化ができていると感じている。
企業向け研修などを手掛けるリブ・コンサルティングが4月に公表した調査結果によると、生成AIを日常利用(週に数回程度以上)している会社員の割合は4割を超えた。また、2割以上が「生成AIの成果を実感している」と回答した。
一方で、生成AIの活用にはリスクも伴う。情報漏えいや著作権侵害、プライバシー侵害などさまざまなリスクがある。また、生成AIは学習したインターネット上の大量のデータから、確率的に確からしい文章を生成しているため、事実と異なる文章を生成してしまう「ハルシネーション」といった課題も存在する。
企業はどのように生成AIと向き合い、どのように活用していくべきなのか。本稿では、生成AIを積極的に活用している組織の事例を紹介する。