Hondaは6月18日、国内の中長距離移動をより便利で快適にする新たなモビリティサービスとして、「HondaJetシェアサービス」を開始し、6月より法人顧客向けにサービスを提供することを発表した。
陸・空のモビリティ連携で効率的な移動体験の実現へ
日本国内には、地方都市間の移動において、定期航空路や長距離鉄道などの公共交通による移動が不便な区間が多く存在するなど、交通課題が残されている。そのためHondaは、こうした区間をHondaJetで結ぶことで、移動の大幅な効率化や地方の活性化、遠隔地における医師訪問の容易化などに貢献することを目指す。2022年から2023年にかけては、関連事業者や地方自治体などと連携して概念実証を行うなど、ビジネスジェットの新たな活用に向けてシェアサービスの検討・検証を進めてきたとする。
今般発表されたHondaJetシェアサービスでは、Hondaが用意するHondaJetを活用した空の移動を中心に、搭乗の前後で使用する地上モビリティとも連携した移動サービスを同社グループで提供するとのこと。搭乗の際には、出発地から機体のそばまでクルマに乗ったまま空港ビル内を通過せず移動することができ、到着先でも降機後すぐに駐機場内で待機するクルマで最終目的地まで向かえるなど、陸・空のモビリティの連携によって、国内の中長距離移動を便利かつ快適にするとしている。
なお、6月から提供を開始するサービスは法人顧客向けで、すでにアルピコグループやJapanticketなどが同サービスを利用予定。サービスを利用する法人は、エンドユーザーである一般顧客に対してHondaJetを活用した多様な移動サービスを提供することが可能になるという。
Hondaは、創業当初から目指し続ける“自由な移動の喜び”の範囲を空にまで広げるため、HondaJetの開発・販売だけでなく利用の拡大にも取り組んでいるといい、今般開始するシェアサービスも、ビジネスジェットの可能性を「所有」から「利用」へと拡大して、より自由で快適な移動を提供することを狙いとしているとのこと。さらに今後は、一般顧客向けサービスの拡大やさまざまなモビリティとの連携を視野に入れ、検討を進めていくとしている。