ティーリアムジャパンは6月13日、三菱UFJ銀行がTealiumのCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)を導入し、稼働開始したと発表した。これにより三菱UFJ銀行では、マーケティング施策数の増加に加え、迅速な顧客アプローチを目指す。

CDPを導入した背景

三菱UFJ銀行では、全社的なDX(デジタルトランスフォメーション)で店頭およびオンライン手続きの利便性向上や顧客情報を捉えながら、新しい顧客接点や新規ビジネスの創出に継続的に取り組んでいる。

同行では、これまでデジタル領域での顧客データの利活用で主に2つの課題に直面しており、1つ目は従来のシステムではバッチ処理によるデータ授受を行っていたため、行動データの取得、分析から顧客アプローチまでに数営業日かかり、顧客の行動にあわせた迅速なアプローチを展開することが困難となっていた。

2つ目はユーザビリティの観点で必須となっていたSQL作成を外注せざるを得ず、内製化に近い形で機動的に運営できる体制作りが求められていたという。

同行は、こうした課題を解決するため競合製品との比較選定を行った結果、オンラインデータなどの行動データをリアルタイムに処理できる点と、直感的なGUIを評価し、Tealiumの採用を決定。

2024年春にシステムリリースが完了しており、SaaSで提供されるTealiumのCDPはフロント側で取得したデータを瞬時に処理するため、顧客の瞬間を逃さないリアルタイムでのアプローチを可能としている。

また、JavaScriptベースの直観的なGUIは、マーケターが柔軟かつ機動的に試行錯誤を重ねることができ、顧客起点のマーケティング構築に寄与するという。さらに、GDPR(一般データ保護規制)やITP(Intelligent Tracking Prevention)など、世界的なプライバシー保護規制が強化されていることから、将来的にはTealiumの同意管理機能の活用も視野に入れている。