Infineon Technologiesは、同社のスーパージャンクション型MOSFET「CoolMOS」シリーズの第8世代目となる「CoolMOS 8 SJ MOSFETファミリ」として600V耐圧品を発表した。

この「600V CoolMOS 8 SJ MOSFETファミリ」は前世代となる600V CoolMOS 7 MOSFETシリーズの最高クラスの機能を有しており、P7、PFD7、C7、CFD7、G7、S7製品ファミリの後継製品に位置づけられるものとなる。シリコンベースのSJ MOSFETファミリで、同社のワイドバンドギャップ製品を補強するものとして、高速ボディダイオードの内蔵による、サーバおよび産業用スイッチング電源ユニット(SMPS)、EV充電器、マイクロソーラーなどの幅広いアプリケーションに適用可能だとしている。

また、これらのコンポーネントはSMD(Surface Mount Device、表面実装部品)のQDPAK、TOLL、ThinTOLL 8×8パッケージで提供され、これにより設計の簡素化を図ることができるようになり、システムの組み立てコスト削減を図ることができるようになるとも同社では説明している。さらに、ゲート電荷(Qg)は、10VにおいてCFD7比で18%低く、P7比では33%低くなるとするほか、400VにおいてはCFD7/P7比で50%低い出力容量Cossを示すという。加えて、ターンオフ損失(Eoss)はCFD7/P7比で12%低減され、逆回復電荷(Qrr)はCFD7比で3%低下しているほか、逆回復時間(trr)も短く、熱性能も前世代比で14~42%の向上を実現しているともしている。

なお、同ファミリはすでにサンプル出荷を開始しているという。

  • 600V CoolMOS 8 SJ MOSFETファミリ

    SMD QDPAKの600V CoolMOS 8 SJ MOSFETファミリ外観イメージ (提供:Infineon)