アカマイ・テクノロジーズとマクニカソリューションズは6月6日、アカマイの日本法人では初となるディストリビューター契約を締結したと発表した。同日には都内で記者説明会を開催した。
チャネルビジネスの売り上げを全体の7割に引き上げ - アカマイ 日隈氏
アカマイはCDN(Contents Delivery Network)のほか、WebとAPIの保護やゼロトラストセキュリティソリューションでビジネスを拡大し、グローバル130カ国4100カ所以上に設置されたサーバで構成される分散型プラットフォーム「Akamai Connected Cloud」を通じて、コンテンツ配信やクラウドセキュリティサービスを提供している。
昨今ではマイクロセグメンテーションやAPIセキュリティに加え、クラウドコンピューティングのポートフォリオも拡大し、今後はセキュリティからコンピューティングまでカバーする包括的なクラウドサービスの提供を目指している。
アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者社長の日隈寛和氏は「売り上げの拡大を目指しているが、日本におけるチャネルパートナー経由の売り上げは半分にも満たない、力強いパートナーと手を組み、売り上げを拡大していく。個人的にはチャネルビジネスの売り上げを3年後までに、全体の7割程度チャネルビジネスの売り上げを3年後までに、全体の7割程度まで伸ばしたいと考えている。1+1=2ではなく、3、4となるような形に持っていきたい」と述べた。
セキュリティの側面で支援するマクニカソリューションズ
一方、マクニカソリューションズはネットワーク機器やソフトウェアなどを、導入から運用までを提供するソリューションプロバイダー。企業にITシステムを提案し、サイバーセキュリティやデータ、DXアプリケーションなどのソリューションを取り扱っている。
サイバー攻撃が激化し、その対策ソリューションも増えている中、自社で網羅的な対策を検討することが難しくなっている企業を、さまざまな製品を組み合わせて提案することで、伴走型で支援してきたという。
同社はマクニカのネットワーク事業における子会社という位置づけとなっており、システムの戦略立案や要件定義、最新の技術トレンドなどをふまえたうえで、顧客要望に合わせて扱っている商材を組み合わせて、実装を支援しつつ運用までをカバーしている。場合によっては、ディストリビューション目的ではなく、ソリューション化するベンダーとしてのパートナーと組み、ソリューションを構築することも手掛けている。
マクニカソリューションズ 代表取締役社長の畠山義秀氏は「弊社の強みであるセキュリティでアカマイのビジョンの実現を加速し、当社のグローバルネットワークも活用しつつ、デリバリーのサポートや運用の支援をできればと考えている。当初はアカマイ製品をディストリビューションし、最終的には当社がソリューション化して、お客さまに使いやすい形で提供していくことを目指す」と意気込みを語っていた。
今回、アカマイの幅広いポートフォリオとマクニカソリューションズのセキュリティに対する知見や顧客の課題からベストなソリューションを組み合わせて提供してきた経験を掛け合わせることで、セキュリティやクラウドインテグレーションに関して、顧客の環境に合わせた支援をできる体制を強化していく。
今後、マイクロセグメンテーションやAPIセキュリティの普及、マネージドサービスの開発・提供、コンピューティングビジネスの市場の立ち上げを共同で進め、顧客の事業課題に対してテクノロジーの側面から最適な解決策を提供していく考えだ。