エクイニクスは6月5日、ハイパースケーラー向けxScaleデータセンター「OS4x」を開設した。大手クラウドサービスプロバイダのクラウド事業拡大に伴う「高性能、セキュリティ、耐障害性、ローカルデータレジリエンシー」などの戦略的アプローチに対して、大阪エリアにおける対応能力を拡大するという。
「OS4x」の概要
OS4xは、ハイパースケーラー特有の大規模、ラックあたりの高い電力密度、高いカスタマイズ性、堅牢という運用ニーズに応える設計になっている。高効率チラーの搭載で各データホールにパイプを配管しているため、ダイレクトチップ方式やリアドア熱交換機などの液体冷却に対応でき、高電力を必要とするAI需要への対応を可能にするとしている。
OS4xは大阪府箕面市に建設された「OS2x」に隣接し、4926平方メールのデータホールスペースで合計14.4MWのIT電力を供給。OS2xと連結された一体の基礎免振構造として、すべり支承とオイルダンパーによる免振装置を併用することで地震の揺れを低減し、データセンターとして万全の耐震性能を提供する。
また、データセンターの重要設備であるUPS(無停電電源装置)に大容量UPSを採用することで建築資材を削減し、環境への負荷低減を図っているほか、オイルフリーの高効率チラー(冷却水循環装置)を導入し、データセンター電力負荷の削減に取り組んでいる。
同社が毎年発表している最新の年次市場調査「グローバル インターコネクション インデックス」(Global Interconnection Index)の2024年版は、大阪エリアのインターコネクション帯域が2022年から2026年で年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)39%で推移すると予測。
同社は、東京のTY12xおよびTY13x、大阪のOS2xなどを含めて、これまで世界に17のxScaleデータセンターを開設し、2024年中には新たに7のxScaleデータセンターの開設を予定している。