卸プラス・サービスの会社
─ 2000年に創業したコアスタッフですが、まずはどんな会社なのか。ビジネスモデルから説明してもらえますか。
戸澤 当社はEC(電子商取引)サイト『CoreStaff ONLINE(コアスタッフ オンライン)』を運営し、半導体や電子部品の販売を行っています。オンライン販売商社であると同時に、当社の営業担当者がお客様をサポートするアナログ販売も行っており、デジタルとアナログのハイブリッドが当社の特徴になっています。
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欧米を中心にデジタルに強い会社はいくつかありまして、在庫を沢山持ち、ウェブ経由で世界中に販売していく。そうした大手の会社があるんですが、当社は会社規模で考えるとまだまだ足元にも及びません。しかし、日本を主戦場にする以上、ユーザーさんのことを考えたら、単純にデジタルによる売り切りで、サポートを全くしないのはあり得ません。
ユーザーさんに何か問題が起こったら、問い合わせの窓口も必要ですし、営業担当者がお客様と直接接点を持つことも必要です。ですから、会社規模としては大手にかないませんが、お客様に寄り添うアナログの機能を組み合わせることによって、当社ならではの付加価値を提供したいと考えています。
─ これは業態としては何になるんですか。
戸澤 広い意味では卸になります。卸プラス・サービスの会社という表現が一番近いのかなと思います。
卸ですから、要はメーカーから製品を買って販売するという通常のやり方が一つと、もう一つは、当社の製品を買ってくれるエンドユーザーのお客様が購入した製品が余ってしまう場合があるんですね。
そうした過剰在庫を逆流する形で、今度は当社の物流センターに移動させるんです。それを先ほど申しました『CoreStaff ONLINE』というデジタルツールを使って、日本だけでなく、世界中に販売するといったこともやっています。
お客様は大企業から中小企業まで、幅広くサポートしています。お客様は一般消費者向けのビジネスを行っている企業というよりは、プロ向けのBtoB(企業間取引)マーケットの企業が多いです。ただ、規模の大きい会社であっても、実際に製造する単位はそんなに大量ではないので、必要数量での調達とニーズがあるかなと思います。
─ 必要数量というのがポイントですか。
戸澤 そうですね。一つのポイントになるかと思います。
半導体はご存じの通り、一つの製品を発注するのに最低でも千個単位とかで注文したりするのですが、100個でいいというお客様も沢山いらっしゃいます。ですから、われわれはお客様が必要なだけの数量を提供するということです。