NTTドコモは5月30日、携帯電話基地局に自家消費型の水力発電を活用する実証実験を開始することを発表した。同社のグリーン基地局は主に太陽光発電を用いているが、太陽光パネルの設置が難しい基地局に向けて新たな再生可能エネルギーの活用を検討するという。
この実証実験では、熊本県立大学 島谷幸宏特別教授が開発したJet水車と水力発電システムを用いて、基地局周辺の農業用水路などの水から発電した電力の活用について検討する。
今回使用する水力発電システムは、河川や農業用水路などの水から発電した電力を、基地局で使用できる規格の電力に変換する。電流や電圧や出力といった電力データ、水の流量や水圧とった水力データを取得し、NTTドコモが開発する基地局電力の監視制御を担うEMS(エネルギー・マネジメント・システム)基盤に各データを送信する。EMS基盤では、水力発電システムから送信されたデータに基づいて発電量や二酸化炭素を可視化する。