メルコインは5月30日、同社が提供するビットコイン取引サービスの暗号資産口座数が220万口座を超え、直近1年(2023年4月1日〜2024年3月31日の1年間)の暗号資産口座開設数が業界トップになったと発表した。日本暗号資産取引業協会による最新の暗号資産取引月次データによると、直近1年(2023年3月末〜2024年3月末時点)の新規口座開設数は約310万口座。同期間のメルコインの暗号資産口座開設数は約191万口座で、全体の過半数となる61.5%を占めた。
日本の暗号資産業界は、過去発生した暗号資産の不正流出や経営破綻の影響でネガティブなイメージがあったが、日本は世界に先駆けてルール整備を進め、安全に利用できる基盤が整えられたという。2024年は米証券取引委員会や香港でのビットコイン現物ETF承認や半減期後の価格上昇期待から、ビットコイン価格が過去最高の1BTCあたり1000万円を超えるなど過去最高値を更新。これに伴い暗号資産口座開設数も増加し、2024年3月末で990万、4月末で1000万口座を突破したという。
とくに、直近1年間の暗号資産口座開設数は、これまで暗号資産に関心がなかった層への普及により、前年の約3倍のペースで拡大しているという。アンケート調査によれば、「初めてビットコインを購入した人」の3人に1人が過去1年以内に購入したということが判明した。
ビットコイン購入者を世代別に見ると、全体では50代以上が約半数を占め、次いで40代が多い。一方、「メルカリ」のビットコイン取引サービスでは、20代以下から50代以上までほぼ均等の割合で利用されており、全体と比べて若い世代を含む幅広い世代に利用されているとのことだ。
また、直近1年でビットコインを初めて購入した人の増加は、ETF承認や半減期後の価格上昇期待だけでなく、ビットコインに対する意識の変化も影響しているという。以前はネガティブなイメージがあったビットコインも、直近1年の調査では64.7%の人がポジティブなイメージに変わったと回答したという。その理由として、「思ったよりもかんたんだったから」「少額で始められたから」という回答が多く、ハードルが低いと感じる人が多いという結果が示されたという。