富士通は5月29日、パナソニックエレクトリックワークス(以下、パナソニックEW)のレジリエントなサプライチェーンマネジメントを支援するため、データとAIを活用する「Fujitsu Uvance」のオペレーションプラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を基盤としたシステムを構築し、4月から本格運用を開始したことを発表した。

Fujitsu Data Intelligence PaaS

Fujitsu Data Intelligence PaaSは、国内外のサプライヤーや工場を含む3000社以上の拠点に散在する膨大なデータを全社横断的に統合することで、事業継続に向けた意思決定を支援する。

  • データ統合により全社横断的に在庫部品を可視化した

    データ統合により全社横断的に在庫部品を可視化した

電設資材製品を扱うパナソニックEWは、事業部や部門、拠点ごとに数万点の製品・部品などを形式の違うデータで個別に管理していたが、同システムを導入したことで、生産、販売、在庫、部品調達など20の現行システムのデータ統合と、20万品番を超える在庫部品の品番ひも付けを行い、PSI計画(Production:生産、Sales:販売計画、Inventory:在庫の頭文字を取ったもの) や部品調達計画などを全社レベルで全体最適化できるようになったとのことだ。

パナソニックEWはデータを活用して災害時や事業環境の変化に対し迅速な状況把握を行うとともに、AIにより不確実な将来を予測し意思決定を行うことで、動的でレジリエントなサプライチェーンマネジメントを実現するとしている。

  • AIによる需要予測モデル

    AIによる需要予測モデル