ユミルリンクとライトアップは5月28日、ユーザーがどのようなメールマガジンを迷惑メールとして報告するのかに関して実施した共同調査の結果を発表した。
同調査は両社が4月15日から16日にかけて、企業やブランド、店舗などのメールマガジンを登録している全国の20歳以上の男女を対象に実施したものであり、有効回答者数は1138人。
○○なメルマガは迷惑メール?
同調査によると、ユーザーは登録した覚えのないメールマガジンは迷惑メールと判断する傾向にあるという。
意図しないメールマガジンを受け取った場合にどのような行動を取るか尋ねたところ、「メールを配信停止する」(43.1%)や「メールを削除する」(62.2%)の他、「迷惑メールフォルダに入れる、迷惑メールとして報告する」との回答が25.6%あった。
迷惑メールフォルダに入れたり報告したりする理由では、「登録した覚えのないメールマガジンだったから」が56.0%で最も多い。先の設問と合わせ、「受け取りたくない」とユーザーが思うメールマガジンは迷惑メールと判断されていると両社は分析する。
配信停止ではなく、迷惑メールフォルダに入れる・報告することにつながっている理由は、配信停止ができない・面倒だと考えているユーザーが多いためと両社は分析し、オプトアウトの分かりにくさや、タイム・パフォーマンス(タイパ)を重視する近年の傾向が影響しているとみている。
配信を停止する理由は?
配信停止の理由で最も多いのは「自分の興味がない情報ばかり届いたとき」の81.1%であり、「配信頻度が多いと感じたとき」が52.3%で続く。リコメンド機能などでパーソナライズされた情報を受け取ることが多いため、メールマガジンの内容に注意が必要になってきていると両社は指摘する。
迷惑メールと判断する基準を尋ねると、「配信頻度が多い」が43.6%に上る他、「送られてきた内容に心当たりがない」「登録した覚えがない」などオプトインに関する項目も多い。配信頻度とオプトインの分かりやすさについては徹底的に注意するべきだと、両社は提言している。
1日2~3通以上の配信に対して「多い」と感じるユーザーが全体の33.8%に上る。次いで、1日1通の配信に対して「多い」と感じるユーザーが25.5%だった。このことから、配信頻度は1日1通までに抑えるべきだと考えた方がよいと両社はいう。
企業イメージへの影響は?
メールマガジンを配信停止したい(迷惑メールフォルダに入れる・報告する)と思った場合のブランドや企業イメージの影響を見たところ、配信停止したいと感じたユーザーの40%近くが企業やブランドへの好感度が下がったと回答している。
メールマガジンの登録を続けたいと思う内容を聞くと、「クーポン・セール情報・限定販売や先行情報」が52.4%と最も多く、以下「自分にとって役立ちそうな情報」(48.0%(、「ポイントに関する情報」(46.8%)が続く。ユーザーにとってメリットがある内容が、好ましく思われている。
アプリでメールマガジンを開封する理由でも、ユーザーにとってメリットがある内容が上位に並ぶ。
メールマガジンに良い印象を持つ理由を質問したところ、デザインや文体など見た目の部分も大きく影響している。見やすさ・わかりやすさに咥え、自社のブランドイメージに沿った適切なガイドラインを設けておくことも重要だと、両社は指摘する。
メールマガジンでの購買行動ではWebでの購入につながりやすい傾向があり、これは2023年の調査と同様だという。
メールマガジンをきっかけとする1回の購入金額では、EC・店舗とも「2000円以上4000円未満」が最多であり、2023年の調査結果と同様とのこと。
4000円以上の購入は店舗よりもECが優勢だが、高額な商品の購入は検討に時間がかかったり、より安く買えないかECサイトで比較したりする場合あるため、Webでの決済が多くなると両社は推測する。半面、手頃な金額であればその場で判断を下すことが多いと両社はみている。