NECは5月24日、マウスやキーボードによる操作などの自動化により業務効率化を支援するRPAソフトウェアにおいて、標準搭載されていない機能を顧客が必要に応じてWebからダウンロードすることで機能拡張できるライブラリ機能を追加した新バージョン「NEC Software Robot Solution Ver1.5.2」の提供を開始することを発表した。
NEC Software Robot Solutionの概要
RPAソフトウェアである「NEC Software Robot Solution」では、「使いやすさ」「分かりやすさ」を重視し、「誰もが使いやすい」をコンセプトにこれまでも機能強化を実施している。
具体的には、業務アプリの操作など、自動化に必要な一連の動作をアイコンやメニュー選択で設定できる機能「コマンド」を提供することで、自動化に必要な煩雑な設定作業を簡易化し、安定性のある自動化環境の提供を可能にしているという。
新しいバージョンでは、標準搭載されていないコマンドを、顧客が必要に応じてWebからダウンロードして機能拡張できるライブラリ機能を提供する。
これにより、今後、顧客の要望に応えた新規コマンドをWeb上から適時提供できるようになるという。同ソフトウェアをバージョンアップすることなく必要な機能を持つコマンドだけを入手することができるため、互換性の機能評価をライブラリ機能で入手したコマンドに局所化できるなど、バージョンアップに伴う手間を削減することが可能。
ライブラリ機能利用イメージ
今回、ライブラリ機能の第1弾として、Box連携コマンドを提供し、クラウドストレージであるBoxとのシームレスな連携を可能にする。Box連携コマンドはBoxのAPIを利用するため、従来のBox上のファイルやフォルダをWebブラウザに表示して画像認識させたり、Box Driveなどのツールでローカルドライブに登録するといった煩雑な手順を付加することなく、Box上への直接的な操作で自動化することができる。
また、エラー修復機能の強化やZipファイルへの新規対応など、その他機能においても使い勝手や利便性を向上しているという。自動実行中に画像認識エラーが発生した場合、自動実行を終了して開発画面で画像の再キャプチャが必要となる従来のプロセスに対して、自動実行を終了せずにエラー画面上で画像の再キャプチャを行い再開できる。
これにより、エラーの修正や修正後の確認をスムーズに行うことができるほか、Zipファイを扱うコマンドも追加し、Zipファイルへの圧縮や展開などの操作を自動化できるようになっているという特徴も兼ね備えられている。
NECでは今後も、特定のアプリケーションやサービスとの連携コマンドを中心に機能強化を継続するとともに、ライブラリ機能を用いた順次提供も行うことで、顧客のニーズに応じてさまざまなコマンドを拡充し、要望に柔軟に応えられる使いやすい製品を目指していく。