Pew Research Centerは5月17日(米国時間)に掲載された記事「Link Rot and Digital Decay on Government, News and Other Webpages|Pew Research Center」において、オンラインコンテンツの消滅に関する調査結果を報告した。世界中のネットユーザーがアクセスするさまざまなコンテンツが日々消滅していることが調査により明らかになった。
消えゆくデジタル情報、リンク切れ問題やX(Twitter)の投稿削除など
Pew Research Centerによる主な調査結果は次のとおり。
- 2013年から2023年の間に一時期存在したWebページの4分の1が、2023年10月現在アクセスできなくなっている。古いコンテンツに関してその傾向が顕著で、2013年に存在したWebページの約38%が現在利用できなっており、2023年に存在していたWebページでは8%が利用できなくなっている
- ニュース系Webページの約23%が、政府系WebサイトのWebページでは約21%が少なくとも1つのリンク切れを含んでいる。地方政府のWebページ(市政府のもの)では、リンク切れがより多く見られる
- WikipediaのWebページの54%には、「参考文献」のセクションにもはや存在しないページを指すリンクが少なくとも1つ含まれている
- ツイートのほぼ5件に1件が投稿から数カ月後に非公開になっている。これらのケースの60%は最初にツイートしたアカウントが非公開または停止、もしくは完全に削除されたことによるもの。残りの40%はアカウント所有者が個別のツイートを削除したもので、アカウント自体は残っている
- 特定の種類のツイートが、他のツイートよりも頻繁に消える傾向にある。トルコ語やアラビア語で書かれたツイートの40%以上が、投稿から3カ月以内に見られなくなっている。またデフォルトのプロフィール設定で作成されたアカウントからのツイートは、一般公開から消える可能性が特に高い
調査では、かつて存在していたオンラインコンテンツがどのくらいの頻度でアクセスできなくなるかに焦点が当てられている。また、政府やニュースサイト、WikipediaなどからWebページのサンプルを収集し、リンクの状況も調査。ソーシャルメディア上の投稿の削除頻度も分析されており、X(Twitter)のデータを使用して公開ツイートの削除やステータスの変化が追跡されている。