Malwarebytesは5月16日(米国時間)、「Deleted iPhone photos show up again after iOS update|Malwarebytes」において、iPhoneをiOS17.5にアップデートすると削除した写真が復元される可能性があると伝えた。iOSは誤って削除した写真を復元できるように、最大30日間「最近削除した項目」に保管するが、この期間を大幅に超えて写真が復元されると指摘されている。
原因は不明
Malwarebytesによると、同様の現象に遭遇したユーザーが、掲示板型ニュースサイト「Reddit」に複数報告を投稿しているという。一部のユーザーは2010年の写真が復元され、iCloudにアップロードされた最新の写真として表示されると報告している。
なぜ復元されたのか、どこにデータが保管されていたのか、詳しいことはわかっていない。共通点はiOSまたはiPadOSを最新の17.5にアップデートしたことであり、これが引き金になったと推測されている。
一般的にファイルは削除してもファイル名などの情報だけが消え、ファイルの中身(画像などのデータ本体)は上書きされるまで記録媒体に残る。これは高速なファイルシステムを実現するために、必要かつ正常な動作となる。問題はこのデータを復元するには専用のツールが必要という点で、iOSのアップデートにそのような処理が含まれていたとは考え難く、Appleには詳細な説明が望まれている。
注意点
iOS17.5は5月13日にリリースされた最新のセキュリティアップデートで、速やかな更新が推奨されている(参考:「Apple、脆弱性修正するアップデート配信 - iOS17にトラッカー検出機能 | TECH+(テックプラス)」)。このアップデートには重要な修正が含まれており、本件の問題を勘案してもアップデートすることが推奨されている。