コクヨとシーアイ・パートナーズは5月15日、発達障がいのある子どもの自立支援を目的とした実証実験を行うことを発表した。コクヨの見守りIoTデバイス「Hello! Family.」(ハローファミリー)を活用することで、子どもと施設職員の活動をサポートする。

Hello! Family.は、2023年3月にリリースされた次世代の家族コミュニケーションをサポートするブランド。子どもの位置情報を確認できるGPS「はろここ」、子どもの持ち物につけることで忘れ物をしていないかチェックできるタグ「はろたぐ」、マイク・カメラ付きで子どもが簡単にスマホへ音声メッセージを送信できるモニター「はろもに」、押すだけでスマホへメッセージを通知できるボタン「はろぽち」、位置情報やメッセージをまとめて確認できる「ハロファミアプリ」という機能が備わっている。

  • Hello! Family.イメージ図

    Hello! Family.イメージ図

主な検証内容

発達障がい者の通所支援やコミュニケーション支援を介した自立支援を目的として、「自立的な通所支援の検証」「自立的な生活およびコミュニケーションの支援」を実施する。

自立的な通所支援の検証では、将来的に子どもが1人で通勤できるようになることを考えて通所が不安な子ども向けに、はろここを活用した保護者や支援者が遠隔で安心して確認できる環境を構築する。

これにより、通所を支援し将来の通勤訓練につなげるという。同検証は、5月~6月末の期間で実証実験が行われ、7月頃に検証結果の公開予定。

また、自立的な生活およびコミュニケーションの支援では、その日にやることをリスト化して確認する機能や達成時の完了通知機能を搭載した、はろもにを用いてやるべきことを忘れない習慣を身に付ける。また、はろたぐを用いて大事な持ち物の確認や忘れ物の防止に役立てるという。

コクヨは、上記のような行動の習慣化を通じて、子どもの不得意な部分を楽しみながらカバーし、発達の特性と上手に付き合って自立的な生活を送れることに対する、Hello! Familyの有効性を検証していく。