Red Hatは5月8日(米国時間)、「Red Hat Infuses Generative AI Across Hybrid Cloud Portfolio with Red Hat Lightspeed」において、生成AIツール「Red Hat Lightspeed」を同社のプラットフォーム全体に拡大すると発表した。Lightspeedの拡大対象として、「Red Hat OpenShift Lightspeed」および「Red Hat Enterprise Linux Lightspeed」が挙げられている。
Lightspeedの全面導入で、ユーザーの負担を軽減
Red Hat Lightspeedが同社のポートフォリオ全体に拡大されることで、ユーザーは生成AIに対して自然言語で指示することで欲しい情報が得られるようになるほか、トラブルシューティングといったケースでの適切な指示を得ることが容易になるとみられている。
Lightspeedは昨年のRed Hat SummitにおいてRed Hat Ansible Automation Platformを対象として発表された。ハイブリッドクラウドへの移行が進むにつれてエンタープライズITの複雑さが増加し管理の手間が増えていた状況に対し、これを軽減することを目的とした機能として導入が行われた。
このLigthspeedが同社のプラットフォーム全体に組み込まれることで、ユーザーはミッションクリティカルな環境におけるオープンソーステクノロジーの使用に関してRed Hatがこれまでに蓄えてきた膨大な量の知識を測定の状況に応じて適用できるようになる。Red Hatは、こうしたLightspeedの拡張が同社のサブスクリプション価値を高めることになると説明している。
OpenShift LightspeedとRed Hat Enterprise Linux Lightspeed
Red Hatは発表において、Lightspeedが適用される具体的な対象として「OpenShift Lightspeed」および「Red Hat Enterprise Linux Lightspeed」の名前を挙げている。
OpenShift Lightspeedの活用事例として、例えば、クラスターが容量に達したときの対応などが説明されている。Lightspeedはそうした状況において自動スケーリングを有効にする必要があることをユーザーに提案し、クラスターがパブリッククラウドでホストされていることを評価した後に適切なサイズの新しいインスタンスを提案する。
OpenShift Lightspeedは、使用パターンをさらに評価することで容量要件が減少した場合に自動スケールダウンを有効にし、GitOpsを使用してこの構成を保存してクラスター全体で使用するなど追加の推奨事項を作成することも可能とされている。
Red Hat Enterprise Linux Lightspeedは数十年にわたるRed Hat Enterprise Linuxの専門知識に基づいて構築されており、ユーザーは生成AIに対して自然言語で質問を行い、コンテキストに応じた適切な回答を得られるという。