日本各地の観光地でいわゆるオーバーツーリズムが発生し、多くの課題が指摘されている。様々な対策が施される中、今夏より富士山でも富士吉田ルートで有料化と入山時間・人数規制が開始される。Japanticket社は、入山を予約できるオンラインシステム「Japan ticket(ジャパンチケット)」が採用されたことを発表。予約受付は2024年5月20日、午前10時より開始される。

山梨県富士山吉田ルート通行予約システムに「Japan ticket」採用、オンライン予約が可能に

Japan ticket(公式Webサイト)

導入される「山梨県富士山吉田ルート通行予約システム」は、Japanticketが開発・運営するeチケット予約管理システム「Japan ticket」を活用したもので「eチケット」の発行、予約管理、事前決裁、メールによるeチケット送付などが可能な多言語対応のシステムで、利用者は購入済みのeチケット記載のQRコードを登山口で認証することで入山が可能になる。

eチケットを購入するには、富士登山オフィシャルサイトにスマートフォンでアクセスして、「山梨県側ルート(吉田ルート)通行予約」より予約システムにアクセス、「eチケット」を事前購入、予約・購入完了メールが送信されるので、後は富士スバルライン五合目にあたる富士山吉田口五合目の窓口でスマホのeチケット記載のQRコードを表示し、スキャンすることで入山できる。

  • 「Japan ticket」富士登山日の予約と事前決裁購入の流れ(同社資料より)

富士登山のオーバーツーリズム対策については本年4月に「富士山における適正利用推進協議会」が「富士登山オーバーツーリズム対策パッケージ」を発表、本年の富士登山シーズン7月1日から9月10日まで吉田ルートで16時から3時までの時間規制、1日あたり4,000人の人数規制、1人あたり2,000円の通行料の徴収などが発表されている。静岡側ルートである須走、御殿場、富士宮ルートでも社会実験として全登山者を対象にWebによる登山計画等の事前登録などを発表している。