5月8日から10日まで、東京ビッグサイトで開催されているEDIX東京2024。同展示会は、学校・教育機関、企業の人事・研修部門など教育に関わる人に向けた展示会で、「業務支援」「教材・コンテンツ」「STEAM教育」「ICT機器」「教育DX」「人材育成・研修」「施設・サービス」という教育の課題に寄り添った7つのエリアで構成されている。
本稿では、同展示会に出展しているベネッセの小中学校向け保護者連絡サービス「tetoru」とオンライン習い事「チャレンジスクール」を紹介する。
情報共有と徴収金管理をスムーズにするtetoruの新機能
小中学校向け保護者連絡サービス「tetoru」は、ベネッセホールディングスとソフトバンクの合弁子会社であるClassiとEDUCOMが共同開発した、学校からの連絡配信、保護者からの欠席連絡をオンラインで一元管理できるサービスだ。
無料で手軽に使える利便性から、これまでも多くの学校に導入されてきたというが、2024年1月に有料の新機能を追加したことで、さらなる付加価値を生んでいるという。そんなtetoruに追加されたのが「自治体連絡」と「集金」という機能だ。
自治体連絡の機能は、これまで教育委員会が学校に依頼して配信していた情報や各種調査、地域団体からの広告などを、学校を介さず直接保護者に配信できるようにするというもの。学校現場の負担を軽減するとともに、保護者への迅速なコミュニケーションを実現する。
これまでは学校を経由して情報を発信する必要があったため、不審者情報や天候による行事開催の予定変更といった喫緊の連絡に遅れが出るという課題があったという。加えて、紙に印刷したお知らせや調査の場合、学校で学級ごとに仕分けたり、先生から生徒に配布する必要があったりと業務負担が大きいという声も寄せられていた。
それらの課題について、この機能を活用することで、タイムラグがなく迅速な情報提供を可能にする上、学校側の負担を減らしながらも確実に保護者にお知らせを届けられるようになったという。
また、もう1つの集金機能は、負担が重くやりがいが少ないという声が多かった「学校徴収金管理」の課題を解決する新機能。
学校徴収金とは、保護者が学校に納入する費用のことで、学校の指定により購入する物品の費用、旅行業者へ支払う修学旅行費用、希望者が受験する模擬試験の受験料といった保護者が負担する学校教育活動の費用など多岐にわたる。
この機能は、学校側は集金額を登録するだけで、自動で集金告知を行ってくれるほか、未納者に対する督促や口座の管理にも対応してくれるという。保護者側もtetoruから振込口座を登録しておくだけで、自動で入金状況を学校側に連携することができる。
担当者は「さまざま先生にお話を聞く中で多かった意見を機能として形にした。これらの新機能で教員の業務負担を少しでも減らしたい」と語っていた。
すでに自治体連絡機能は提供しているが、集金機能に関しては2024年度中の提供開始を目指しており、両機能ともに価格について問い合わせが必要とのこと。
学童向けの習い事「チャレンジスクール」
オンライン習い事「チャレンジスクール」は、個人宅向けのオンライン習い事サービスで、「1人ひとりの好きやトクイを見つけて伸ばす」というコンセプトのもと、プログラミングやそろばん、習字といった習い事を提供しているサービスだ。勉強以外にもダンスやアートといったコンテンツも用意されている。
元々は共働きで送り迎えが難しいといった理由で習い事を諦めてた個人家庭のためにスタートしたチャレンジスクールだが、今回の展示では、新しくリリースされた学童・教室向けのサービスを紹介していた。
基本的には個人宅向けのレッスンと同じ流れで、担当講師によるリアルタイムレッスンが行われる。児童たちは、オンラインでつながっている講師に向けて発表を行ったり、別の教室から参加している他の児童の発表を聞いたりすることができる。
この学童・教室向けのサービスでは、「アート(年中~年長)(小1~小6)」「習字(小1~小6)」「探求学習(小1~小6)」「ダンス(年小~年長)(小1~小6)」という4つの講座が用意されている。