ソフトバンクは5月10日、経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」について、経済産業省から認定を受けたと発表した。
昨年7月に53億円の助成を受け、大規模AI計算基盤を構築・稼働
経済産業省は、「クラウドプログラム」の中でも、生成AIは、従来のAIでは不可能だった創造的な作業を人間に代わって行える可能性があるとして、「クラウドプログラム」を特定重要物資に指定し、その安定供給確保に向けて、特に生成AIについて幅広い開発者が利用できる計算資源の国内への整備に関する計画を認定し、支援している。
ソフトバンクは昨年7月に「クラウドプログラム」において、、「AIに関わる計算資源としてのGPUクラウドサービスの提供」を行うとして、認定を受けている。その最大助成額は約53億円。
この助成を受け、2023年9月に生成AI開発向けの大規模なAI計算基盤を構築し、稼働を開始。
AI計算基盤に対し約1,500億円の追加設備投資
同社は、AI計算基盤をさらに拡張するため、約1,500億円の設備投資を行い、2024年度から2025年度にかけて国内の複数の拠点にAI計算基盤を新たに構築することを発表した。
新たな計算基盤には、最新のNVIDIA Blackwell アーキテクチャ GPUを含む、NVIDIA アクセラレーテッド コンピューティングを採用する。
GX B200システムを含む、新たに構築するAI計算基盤全体の計算処理能力は25エクサフロップス(エクサ:10の18乗、フロップス:コンピュータの処理能力の単位)に達し、現在稼働しているAI計算基盤の0.7エクサフロップスの約37倍に及ぶ。
今後これらのAI計算基盤上で、SB Intuitionsが2024年度内に約3,900億パラメーターのLLMの構築を目指す他、約1兆パラメーターのLLMの構築を目指して開発に取り組む。