TISとナッジは5月8日、資本業務提携契約を4月11日に締結し、デジタルネイティブ世代の利用をターゲットとしたPAYCIERGE(ペイシェルジュ)の「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」の提供を同日に開始したことを発表した。
資本業務提携契約の概要
今回の資本業務提携契約締結によりナッジはTISをOEM(Original Equipment Manufacturing)標準パートナーとして採択し、ナッジで構築および展開しているスマホネイティブな次世代クレジットカード「Nudge」のシステム基盤をTISへ提供する。
TISはナッジから提供されたシステム基盤に独自の機能拡張を加えた「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」として、クレジットカード会社およびクレジットカードの発行を検討する企業へサービスを展開する。TISはこの取組により、デジタル決済プラットフォームブランドである「PAYCIERGE」のアセット強化を図り、ライトクレジットカード市場におけるトップシェアを目指すとのことだ。
ライト版クレジットカードプロセッシングサービスの特長
ライト版クレジットカードプロセッシングサービスは、クレジットカード事業において必要なカードコアシステム、業務システム、モバイルアプリ、データ分析などを最小構成で提供するサービス。スマホでの利用を想定した機能を、利便性や体験価値を重視して絞り込んでいるという。UX(User Experience:顧客体験)を高めつつ導入コストや導入期間を削減し、最短6カ月での導入を可能としている。
入会の申込みからカード利用管理までスマホファーストの設計としており、デジタルネイティブ世代のクレジットカード利用シーンやニーズに特化している。銀行振込やATMを利用したリボルビング払いも併用できる柔軟な返済方法や、スマホアプリをベースとしたコミュニケーション機能など、ユーザーが日常の中で自然に使える機能を採用。
また、システムには変化に強いマイクロサービスアーキテクチャーとパブリッククラウド、外部SaaS(Software as a Service)を組み合わせたフルクラウド環境を採用することで、ユーザーニーズや金融制度の変化に即時対応可能とのことだ。
オプションとして、カード利用特典などを目的とするNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)の発行や、ユーザーが暗号資産の購入や管理を気にすることなくスマホアプリでNFTを収集および転送できるウォレット機能も搭載可能。