NTTドコモは4月26日、東北電力、北陸電力、東京電力エナジーパートナー、NTTアノードエナジーと連携し、オフサイト型コーポレートPPA(以下、オフサイトPPA)の仕組みを活用して、太陽光発電所とバイオマス発電所で調達する電力を、NTTドコモが保有かつ使用する東北・北陸・関東エリアのビルに7月から順次導入することを発表した。

同社は「2030年カーボンニュートラル宣言」や「2040年ネットゼロ」の実現に向けた取り組みの一環として、オフサイトPPAの活用を推進している。太陽光発電は2022年に中国エリアで導入を開始していた。

  • 太陽光発電のオフサイトPPA

    太陽光発電のオフサイトPPA

バイオマス発電の導入を開始

バイオマス発電は、主燃料となる木質チップに秋田県の未利用材を活用し、NTTアノードエナジーからNTTドコモ秋田ビルを中心とした東北エリアの一部ビルに供給される。エネルギーの地産地消を実現するとともに、秋田県内の林業活性化に貢献するとのことだ。なお、同社によるとバイオマス発電の導入はNTTドコモでは初の取り組みとのことだ。

  • 秋田県におけるバイオマス発電

    秋田県におけるバイオマス発電

年間22ギガワット時を供給

今回導入する太陽光発電およびバイオマス発電は年間22ギガワット時以上となり、一般家庭の年間電力使用量で換算すると、約5160世帯以上に相当するという。補給電力部分に再生可能エネルギー指定の非化石証書を付与し、各ビルで消費する電力の実質再生可能エネルギー比率を100%とする。

今回の導入による各ビルの温室効果ガス排出量の削減効果は年間3万9800トンとなる見込み。同社は2030年までにカーボンニュートラルを目指し、2022年度末時点で再生可能エネルギーを年間922ギガワット時(一般家庭の年間電力使用量約21万6533世帯分に相当)導入し、電力使用量に占める再生可能エネルギー比率は約27.1%に達しているとのことだ。