エクイニクスは4月25日、品川キャンパス(港南地区)にInternational Business Exchange(IBX)データセンター「TY15」を9月に開設することを発表した。同社は、企業のデジタルビジネスへのシフトやAI活用などが追い風となる中、加速度的に増加するデータセンターおよびインターコネクションへの需要に応えるためだとしている。

  • TY15の外観

    TY15の外観

TY15は完全稼働時には3,700キャビネットの収容能力を備え、多様な冷却ニーズにも対応可能になるという。TY2から1.5キロメートルほどの距離で、ダイレクトにファイバー接続されるため、企業やクラウドサービスプロバイダ、ネットワークサービスプロバイダに対しネットワークエコシステムの拡張や活用を支援する。また、世界に260以上展開しているデータセンターにEquinix Fabricを通じて接続可能だという。

TY15は多大な計算資源が求められるAI活用に対応するため、空調設備として高効率空冷チラーを導入し、チラーからCRAH(コンピュータルーム用エアハンドリングユニット)までループ冷水配管システムを構成。これにより高効率な冷却を実現し、データセンターのPUE (電力使用効率)の効果的な改善を実現している。また、ループ冷水配管システムを利用することで、液体冷却システム(Liquid Cooling System)への対応も可能だ。

加えて、同社の「Future First」戦略に基づいた技術も実装しているという。特にデータセンターの最重要設備であるUPS(無停電電源装置)においては、大容量UPSかつ高寿命なリチウムイオン電池を採用して、設備更新サイクルを短縮し環境負荷の低減を図っている。また、既存の国内データセンターと同様にTY15においても100%再生可能エネルギーを達成しているため、「グリーンパワーレポート」が利用可能だ。