米NVIDIAは4月24日(現地時間)、イスラエルのRun:aiを買収することで合意したと発表した。AIインフラ管理技術を持つ非公開企業で、買収金額は非公開だが約7億ドル(日本円換算で約1100億円)と推定されている。

Run:aiとは

Run:aiは、AIワークロード向けにGPUのクラスタリソースの活用を効率化する技術など、インフラのオーケストレーションや管理技術を開発する企業。

Kubernetesをベースにオープンなプラットフォームを構築しており、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドなどあらゆる環境でコンピュートインフラの管理と最適化を可能としている。

買収により、NVIDIAの顧客はGPUソリューションにどこからでもアクセスできる単一のファブリックを持つことができるという。これを利用して、GPUの利用率やGPUインフラ管理の改善が図れ、オープンなアーキテクチャによる柔軟性からもメリットを得られるとしている。

同社はNVIDIAと2020年から協業関係にあり、買収交渉に入っているという憶測が3月から報じられていた。買収後も、Run:aiの製品の提供をこれまで通りのビジネスモデルで継続する。

生成AI専用プラットフォーム「NVIDIA DGX Cloud」をはじめ、「NVIDIA Base Command」「NVIDIA AI Enterprise」などへの統合を進める。NVIDIA DGX Cloudの一部としてRun:ai製品への投資を継続し、生成AI向けに最適化した統合フルスタックサービスを構築していくという。