KDDIは4月23日、児童・生徒の1人1台端末の整備と更新に向けた「GIGAスクール構想 第2期」の実現を支援する「KDDI GIGA基本・応用パッケージ」の受け付けを開始することを発表した。同パッケージは3つのOS(Windows、ChromeOS、iPadOS)と各種メーカーの端末に対応し、利用者のID管理や学習コンテンツまでさまざまなサービスを提供して教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。

  • パッケージ提供のイメージ

    パッケージ提供のイメージ

基本パッケージ

基本パッケージは、文部科学省が示す公立学校情報機器整備事業の補助対象となる端末や管理ツールのみで構成される。ID管理サービス「KDDI Business ID」を無料で提供し複数サービスのID一元管理とシングルサインオンを可能にし、利用サービス拡大に伴うID・パスワード管理の負担を軽減する。

また、国内の「キッザニア」を運営するKCJ GROUPの職業・社会体験アプリ「キッザニアオンラインカレッジ」を無料で提供し、動画やオンライントレーニング、ワークショップなどを通じて、児童生徒が多種多様な仕事や社会を学ぶ機会の拡大を支援する。

応用パッケージ

応用パッケージは、公立学校情報機器整備事業の補助対象外である5G / LTE回線や英語・キャリア探究学習、セキュリティなど、追加要素で構成される。契約期間の通信料金を含めた端末「eSIM内蔵モデルPC」を有償で提供し、教室外や自宅など学校内外での端末利用を可能とする。

また、今後提供予定の学校教科書に対応した、イーオン監修の対話型AI英語学習アプリでは、生徒の英会話の機会増加やアプリを通じて学習データを可視化することによる生徒への学習指導を支援する。

  • 各サービスの特長

    各サービスの特長

GIGAスクール構想とは

GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想とは、2019年に文部科学省が発表した、児童・生徒1人1台端末の環境整備に関する教育施策。KDDIはGIGAスクール構想の第1期において、各地域の企業と連携しながら小中学校における端末や通信環境の整備、運用サポートなどを実施してきた。

GIGAスクール構想以外にも、教職員の働き方を支援するクラウド型校務支援サービスの提供を通じて、校務システムのクラウド化やゼロトラストセキュリティの実現に貢献してきたという。今回は、2023年度の文部科学省の補正予算に盛り込まれた「GIGAスクール構想 第2期」を見据えて、同社グループのサービスや教育的知見を活用したパッケージサービスの提供を開始する。