ビジネスの世界では、情報を“効果的に”伝えることが重要です。より伝わるコンテンツを作成することで、メッセージが明確になり、相手に理解されやすくなります。新入社員の方にとって慣れないビジネス現場において効果的なコミュニケーションは、仕事を円滑化するだけでなく、ライバルとの差別化にもつながるでしょう。

ビジネスの現場では、報告書、請求書などさまざまな文書を作成しますが、特に競合と比較される機会が多い企画書は訴求力のあるものにしたいところ。

とはいえ、いきなり説得力のある企画書を作れと言われても難しいでしょう。そこで本稿では、アドビが無料で提供している「Adobe Express」と「Adobe Fonts」を活用して、簡単かつスピーディーにビジネスの生産性向上を後押しする文書やコンテンツを作成する方法を紹介します。

Acrobat ReaderとAdobe Scanによるモバイルデータ活用に関するノウハウはこちらの記事で確認

テンプレートでハイレベルのビジネス文書を簡単に作成 - Adobe Express

ビジネスの現場では、自己紹介のスライド、プレゼンテーションデータ、報告書、チラシ、ポスター、オンライン広告用の画像や動画など、さまざまなデジタルコンテンツを作る必要があります。そんな時、「自分はセンスがないからうまく作れない」「どこから手を付けて良いかわからない」「デザインなんてしたことがないのに」といった課題に直面したことがある方も多いのではないでしょうか。

「Adobe Express」を使えばその問題は容易にクリアできます。Adobe Expressは、多彩な用途のビジネステンプレートを使って、アプリやブラウザ上で誰でも簡単に魅力的なコンテンツを作成できるオンラインデザインアプリです。

  • 「作りたいもの」からコンテンツを探すことができ、多様なビジネス用テンプレートが用意されている

  • プレゼンファイル、チラシ、ロゴ、Webバナー、動画編集も。直感的な操作で作成できる

チラシやポスター、提案書や請求書などのドキュメントだけでなく、ロゴや、SNS投稿用の画像、動画、Webページなど、さまざまなカテゴリのテンプレートが用意されており、必要な情報を追加するだけで、オリジナルのコンテンツを作成することができます。

シンプルなUIなので直感的な操作が可能で、デザインの知識や技術がなくても見栄えのいいコンテンツを作成できます。また、素材として、写真やスタンプ、背景画像なども多数用意されており、アドオン機能で大人気の「いらすとや」のイラストも使えます。

つまり、Adobe Expressを使えば、コンテンツ制作のハードルが大きく下がるだけでなく、今まで自分には無理だと思っていたデザイン制作や、やってみたいけど自分には無理だと諦めていたYouTubeやInstagramの動画編集にも、簡単にチャレンジできます。

  • テキストを入力するだけでオリジナルのイラストが生成できるAI機能も搭載。動画編集も簡単に行える

2,000以上の無料フォントで“伝わる”コンテンツを作成 - Adobe Fonts

メールやドキュメントの作成、スライドや報告書の提出など、ビジネスの現場では“文字”を通じたコミュニケーションが日々行われています。

「フォント」とはPCで使える文字の種類です。現在のPCはいろいろなフォントを搭載していますが、それだけでは十分とは言えません。フォントの種類を増やし、活用することで、視覚的な興味の引き付け、読みやすさと理解度の向上、感情や雰囲気の表現、そして目立ちやすさと差別化など、さまざまなメリットを得ることができます。

「Adobe Fonts」には「無料」で使えるフォントが2,000以上用意されており、Microsoft WordやPower PointなどのOffice製品をはじめ、アドビ製品以外でもPC上で自由に使うことができます。

  • 「フォント」を活用することで文字に表情が加わり、読み手が受ける印象が大きく変わる

「フォント」の使い分けでドキュメントの価値を高める

「フォント」を使えば、文字に個性や思いを付加することができ、メッセージの表現が豊かになります。

例えば、報告書の見出し部分に目を引くフォントを使えば、重要な情報が強調され、読み手の関心を引くことができます。ビジネスの場ではプレゼンテーションが頻繁に行われますが、他の人とは異なるフォントを使うことで、自分のプレゼンテーションの魅力を高め、聞き手の興味を集めることができるでしょう。フォントの選択次第ではコンテンツの専門性や信頼性を高めることも可能です。

さらにフォントは、文字の読みやすさにも大きく影響します。例えば、小さなサイズのテキストには読みやすいフォントを選択することが重要です。読み手が快適にコンテンツを読むことができれば、情報の伝達効果も向上し、それは読み手を意識した思いやりにもつながるでしょう。

  • Adobe Fontsのフォント検索画面には、フォントの種類や太さなどで探せるフィルターが用意されている

「どのフォントを使えば良いか分からない」「たくさんのフォントの中からどうやって探して良いか分からない」そう思う方もいるでしょう。Adobe Fontsのサイトには、そんな悩みを解消する仕組みが用意されています。

フォントの分類(明朝体やゴシック体など)や、文字の太さでフォントを検索できるフィルターや、使う用途に合わせてフォントがセットになった「動画用パック」や「名刺用パック」、「スマホ・パソコンでも見やすい基本書体パック」などが用意されているなど(※)、フォントビギナーでも迷わずフォント選びができる工夫がされています。

※フォントパックは一部、有償ユーザーのみの利用制限があります。

  • 用途に合わせたフォントパックや、視覚的に文字の印象が分かるグラフィックが準備されている

多彩なフォントが使えることは、新社会人のビジネスコミュニケーションにおいて重要なスキルとなり、プロフェッショナリズムを高める一助となります。フォントを意識して使い分け、ワンランク上のコミュニケーションを目指しましょう。

Adobe Fontsの使い方については、以下の記事で詳しく紹介されているのでご覧ください。

仕事も趣味も!Adobe Fontsの無料フォントで文字表現のバリエーションを広げよう|もっとAdobe Fonts!

ビジネスに役立つクリエイティブスキルを上げよう

さて、今回紹介したモバイルアプリを利用するにあたっては、「Adobe ID」(無料)を作成する必要があります。「Adobe ID」は、AppleやGoogleなどのアカウントかメールアドレスで作成できます。

  • アドビのサイトの右上「ログイン」ボタンからAdobe IDを取得する

アカウントを作成しログインしたら、サイトの右上ボタンより「Adobe Express」「Adobe Fonts」をはじめとする、さまざまなアプリにアクセスすることができます。

  • サイト右上の四角いボタンをクリックして、表示されるアイコンからさまざまなアプリにアクセスできる

クリエイティブスキルは、イノベーションの推進や問題解決能力の向上、顧客エンゲージメントや柔軟性と適応性の向上、そしてブランディングとマーケティングの強化など、ビジネスのさまざまな側面で重要な役割を果たしています。

このようなビジネス環境において、どの業界、職種、部門でもクリエイティブスキルが求められており、それは今後ますます重要度を増していくでしょう。ビジネス現場において、新社会人がクリエイティブスキルを持つことは重要な要素であり、成長と成功の可能性につながるでしょう。

著者プロフィール

岩本 崇

アドビ株式会社 / Creative Cloud セグメントマーケティング部 マーケティングマネージャー
2004年にアドビに入社。Illustrator、Photoshop、InDesignなどのデザインツールを担当。一貫して広くデザイン、印刷市場へ最新製品を訴求。担当製品も多く、Adobe FontsやAdobe Fresco、Creative Cloudで新たに追加されたサービスやツール、モバイルアプリにも注力をしている。