シャープは4月16日、大阪府堺市およびUNTRACKEDの協力のもと、4月から6月に堺市北区の商業施設で3回にわたり開催される健康イベントにおいて、日常生活における転倒予防に関する検証を実施することを発表した。場所は、商業施設「フレスポしんかな」内の特設会場(大阪府堺市北区)、実施日は4月23日、5月28日、6月25日。

  • 過去に実施したイベントの様子(堺市主催)

    過去に実施したイベントの様子(堺市主催)

検証の概要

現在、65歳以上の高齢者の転倒や転落による死亡者数は、交通事故死者数の約5倍に相当し、年間約1万人に上ることから、転倒予防への取り組みが社会的に注目されている。

今回の検証は、シャープとUNTRACKEDが共同開発した「転倒予防ソリューション」を活用して実施するもので、UNTRACKEDの立位機能検査装置「StA2BLE」をベースに両社で開発した転倒リスク計測システムにより、参加者の転倒リスクを計測。計測結果に基づく評価レポートや個々の結果に応じた改善プログラムを作成し、参加者に提案するという。

この転倒リスク計測システムでは、ヒトが何かに触れていると安定する「ライトタッチ効果」の応用により、壁に手を添えている状態/添えていない状態を仮想的に作り出し、指先から足裏に感覚を切り替える速度を測定することで転倒リスクを算出する。

参加者は指先に測定器を装着し、立ったまま目を閉じた状態で手を振る動作を約1分間行うだけで計測完了となり、限られたスペースや時間での計測が可能。参加者には改善プログラムに基づき自宅で簡単にできるトレーニングに取り組んでもらい、計3回のイベントを通じてトレーニングの継続率や転倒リスクの改善率などを確認し、改善プログラムの効果を検証する。