Microsoftは4月12日(現地時間)、Windows 11のサポートページの「既知の問題と通知」セクションにおいて、Intel Smart Sound Technology(SST)用ドライバとの互換性の問題が解消されたことを伝えた。この問題は2021年11月に発覚し、影響を受けるデバイスにはセーフガードが設定されたため、2年以上にわたってWindows 10からWindows 11へアップグレードできない状態が続いていた。
Intel SSTドライバ搭載の一部PCがWindows 11へアップグレードできない状態
Intel SSTドライバとIntel第11世代Coreプロセッサを搭載した一部のPCには、Windows 11との互換性に問題があり、使用中にブルースクリーンが発生する可能性がある。影響を受けるドライバのファイル名はIntcAudioBus.sys、バージョンは10.29.0.5152または10.30.0.5152とされている。
Microsoftは、影響を受けるバージョンのIntel SSTドライバを搭載するWindows 10デバイスに対してセーフガードを設定した。セーフガードが設定された場合、影響を受けるPCはWindows 11にアップグレードすることができなくなる。根本的な問題が解決し、Microsoftがセーフガードを解除した場合に限り、再びWindows 11へのアップグレードが可能になる。
Intelは、この問題が発覚した数カ月後に、対策版のIntel SSTドライバとしてバージョン10.29.00.5714および10.30.00.5714をリリースしている。影響を受けるユーザーは、これらの対策バージョンを手動で適用することで、影響を回避してWindows 11へのアップグレードを実施することが可能だった。
Windows Update経由でIntel SSTドライバの更新が可能に
Microsoftによれば、現在はWindows UpdateによってIntel SSTドライバを対策版にアップデートできるようになったという。これに伴い、セーフガードが解除されて、該当するWindows 10デバイスのWindows 11へのアップグレードが可能になった。
なぜドライバのリリースからセーフガードの解除までに長い時間が必要だったのかは不明だが、この問題の影響を受けてWindows 11にアップグレードできなかったユーザーは、この機会に移行を検討するといいだろう。
Windows 10のサポート期限は2025年10月16日までとされており、Microsoftはユーザーに対して早期のWindows 11への移行を推奨している。