IIJエンジニアリングは4月10日、複数の携帯回線や衛星回線を組み合わせてイベント会場などで快適なインターネット接続環境を構築する「マルチアクセスソリューション」を同日より提供開始することを発表した。参考価格は、同時利用ユーザ数30名、通信量50GB、利用期間2日間を想定した場合で20万円(税別)〜。

  • 「マルチアクセスソリューション」導入イメージ

    「マルチアクセスソリューション」導入イメージ

「マルチアクセスソリューション」は、大規模イベント等、多くの人が集まることで一時的に通信需要が増加する環境において、複数の携帯キャリア回線や衛星ブロードバンド通信サービスを組み合わせて、快適なインターネット接続環境を提供するサービス。具体的には、複数のモバイル・衛星通信回線から最適な経路を自動判別し、IIJバックボーン経由でインターネットに接続する通信環境をパッケージしてイベント会場に提供する。

標準的な構成として、IIJモバイルサービス/タイプD(NTTドコモ回線)、タイプK(KDDI回線)、および衛星ブロードバンド通信サービスを用い、専用のルータ(Peplink マルチ回線ルータ)が混雑や遅延の少ない回線を自動で選択して通信することで、快適なインターネット接続を実現する。オプションとして、Wi-Fi接続の提供、機材の設置や撤去なども対応可能となっている。

なお、同ソリューションは、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SUPER FORMULA)を主催する日本レースプロモーション(JRP)に先行採用され、3月9日~10日に鈴鹿サーキットで開催されたSUPER FORMULA 第1戦のレース視聴サービス「SFgo」イベントブースにおいて活用された。固定回線の敷設が難しく、大勢の観客が集中し携帯キャリア回線が混雑しやすいというレースイベント会場ならではの課題を解決し、インターネット経由で快適なレース視聴ができる通信環境を提供したということだ。