Microsoftは4月2日(現地時間)、Azure Communication Services Blog「NTT DATA and Microsoft pair up to modernize customer communications with generative AI」において、生成AIを用いたコンタクトセンターの最新化への取り組みとして、米NTT DATAと提携したことをアナウンスした。
これにより、NTTデータは、Azure Communication ServicesのAPIとSDKを通じてMicrosoftの生成AIである「Copilot」をコンタクトセンターのインフラに組み込めるようになる。
Azure Communication Servicesでコンタクトセンターを最新化
コンタクトセンターは、企業と顧客の間でコミュニケーションを成立させる重要な役割を担っている。近年、このコンタクトセンターの業務への生成AIの活用が活発化している。こうした状況を踏まえ、Microsoftは、多くの企業が本来必要としているのは、既存サービスの置き換えやコールセンタースタッフの再トレーニングといったコストをかけることなく、既存のサービスに生成AIを組み込む方法と指摘している。
Azure Communication Servicesは、音声やビデオ、チャット、テキストメッセージ、メールなどのさまざなまチャネルをサポートするクラウドベースのコミュニケーションプラットフォームである。現在ベータ展開されているMicrosoft Copilot StudioとAzure Communication Servicesを連携させることで、顧客の通話をAIによって自動で適切な担当者に転送したり、高性能にカスタマイズされたチャットボットを構築したりと、コンタクトセンターの運用負荷を軽減するさまざまな仕組みを構築できる。
今回の提携によって、NTTデータは企業のセールスやコンタクトセンターの業務でCopilot Studioを使用し、AIを活用した各種サービスが展開できるようになる。具体的には、Cloud Voiceで通話を適切なエージェントとキューにルーティングする機能や、対話型AIによる仮想エージェントボット、チャットボットへのCopilot Studioの統合などが可能になるという。また、Dynamics 365やその他のSaaS型CRM システム内にもAIをシームレスに統合できるソリューションも開発したとのこと。
Microsoftはアナウンスの中で、NTTデータとの提携により「カスタマーエクスペリエンスを変革し、組織とその顧客がより多くのことを達成できるように支援しながら、ますます強化してテクノロジーの価値を解き放っていく」と伝えている。